こんにちは、小川泰弘です。
先日、全国的に緊急事態宣言が解除されましたね。⻑い自粛生活で色々と大変なことがあったと思い ますが、これからも一人ひとりが自覚を持ち、手洗いうがい、消毒などを意識していきましょう。6 月 から体操教室も再開になります。また体育館でみんなの元気な姿が見られることを今から楽しみにして います!
さて、今回私は工藤勇一先生の『学校の「当たり前」をやめた。』という本を読ませていただきました。

20200606-frDGCemG5kX9EBY8IrbThQ__.jpg

著者の工藤勇一先生は千代田区立麹町中学校で校⻑先生を務めており、「服装頭髪検査を行わない」「宿 題を出さない」「中間・期末テストの全廃」「固定担任制の廃止」など、他の中学校とは少し違った取り 組みを実践されています。本の中で、「学校は子どもたちが社会の中でよりよく生きていけるようにす るためにある」と考え、子どもたちには「自ら考え、自ら判断し、自ら決断し、自ら行動する資質」、「自 立する力」を身に付けさせていく必要があると述べています。現在、私が体操の指導者として感じてい る感覚と共通する部分がたくさんありましたので、いくつか抜粋して紹介していきたいと思います。

◼リーダー指導は教員の仕事
これからの時代のリーダーは、多様化が進む社会の中で、集団をまとめ上げる力が求められると言わ れています。社会には、コミュニケーションが苦手な人もいれば、人づきあいが得意ではない人もいま す。そうした多様性のある社会をありのままに受け入れて、イライラすることなく、自分が何をなすべ きかを考え、適切な手段をとることができるようになる力が必要です。同質性を求め、異質な人間を排 除したり、教育、指導によって心を変えようとしたりするリーダーは、決して成功できません。優れた リーダーを育てる意味でも、まずは教員が多様性を認め、自らの指導のあり方を見直すところから変え ていかねばなりません。
○指導者が同質性を強く求めてしまうと、自分の感覚だけに頼った指導になってしまい、指導者の感 覚に子どもたちを合わせようとしてしまいます。子どもたちの多様性を認め、指導者としての経験、学 んできたことが全てではないことを理解し、色々な子どもたちに対応できる感覚を身につける事が子ど もたちの成⻑につながると感じました。
◼問題は作られる
教育の世界では、子どもの「問題行動」について語られることがあります。「小一プロブレム」など、 新しい言葉が次々と生まれ、文部科学省では解決に向けた対策を講じます。しかし、「小一プロブレム」 などの言葉は、「小一はこうあるべきだ」と専門家が一定の理想を掲げ、その理想から外れた子どもたち がいると使っている言葉です。学校教育では大人たちが「問題」と捉えるからこそ、それが「問題行動」 と見なされてしまうことがたくさんあります。ある行動を「問題」だと言わなければ、それは問題には なりません。そういった視点で子どもたちを見ていくことが大切です。何かができなかったとしても、 それは、その子にとっての発達の一つの場面での状況であって、周りの環境を少し変えるだけで解決で きることがあります。

○子どもたちができないことを指導者が問題としてしまう事が、本当の問題を生み出してしまう原因 になっていることに気づかされました。指導のポイント、視点を変えることで問題は起きなくなります。 できないことが問題ではなく、なぜできないのか、その原因、環境を理解する力を身につける必要があ ると感じました。
◼責任と権限がやりがいを生む
人は創意工夫ができるからこそ、やりがいをもって物事に取り組むものです。そこには緊張感も生ま れますし、リスクを負って取り組みという覚悟も生まれます。逆に、お願いをする側が内容を事細かに 指示すれば、受ける側は工夫を凝らそうとは思わず、粛々と作業を遂行するだけになってしまいがちで す。人は裁量権とともに、責任とリスクを背負ってこそ、質の高い仕事をするものだと思います。
○指導者は一連の流れをただ繰り返すのではなく、常に変化の意識を持ち、工夫をしていくことが必 要です。子どもたちの成⻑にとって大事な時間を共有させてもらっている自覚、責任感を持ち続けてい かなければいけないと思います。
今回この本を読ませていただき、指導者の思考、行動、言動が子どもたちに大きな影響を与えるこ と、関わり方次第で変わっていくことを改めて感じることができました。中学校の先生と体操の指導者 では環境も立場も違いますが、体操の指導者として子どもたちと関わる「当たり前」を再確認する良い 機会になりました。まずは自らが考え方を状況に合わせて変えられる柔軟性、子どもたちの成⻑を担う 責任を持ち、今後も指導者として成⻑していきたいと思います。