こんにちは。美濃部さゆりです。

もう上半期が終わってしまいました。早いです‼年々早く感じています。
一説によると早く感じているだけでなく1年の時間が本当に短くなっていると聞いたことがあります。本当かどうかは分かりませんが。

さて初めてのスタッフブログですが今回私はフィギュアスケートのキム・ヨナ選手や羽生結弦選手を頂点へと導いたブライアン・オーサーの『チーム・ブライアン』を読みました。
指導者としてもっと成長したい。どうしたら子どもたちの持っている良いものをのばしてあげられるのかと思いこれを選びました。


本の内容に入る前に私の競技人生をお話しさせてください。

私は20年間体操をやって来ました。最初は普通の一般教室に姉のおまけ程度にやっていただけです。
本格的に体操競技としてスタートしたのは2年生の終わりに体操クラブを移ったときです。この時母にお姉ちゃんは選手を目指すけどさゆりは体操を続ける?と聞かれました。4つ目となる次のクラブは日本の中でトップを争うチームでした。幼い頃から体も弱くそれまで遊んでいる程度にしか体操をしていなかった私がついていけるのか母は心配したのだと思います。ですが私は今までずっと一緒にやって来たから次もやる‼と競技生活がスタートしました。

そこから6年後姉と同じチームで全日本団体で優勝。その後日本のトップクラブチームに移籍し高校3年間全日本団体優勝と個人でも高1でナショナル選手に入り順調に成績を伸ばしていました。
しかしこの辺りからが本当に大変でした。小学生の頃痛めた腰がまた悪くなったり疲労骨折などが続きそれでも試合に出場していましたが成績もどんどん落ちていき体操がただ苦しいだけのものになってしまった時期があります。
この時初めて監督に体操を辞めたいと言いに行きました。成績も出せずこのクラブにいて良いのだろうか、教えてくれている先生方にも支えてくれる家族にも申し訳ないし何より成績が出せなくなった自分を許せませんでした。でもこの時監督は「体操が好きなら続けなさい」と言ってくれました。監督のこの一言に救われました。自分はやっていて良いんだ。嬉しかったです。
ここから少し考え方も変わり自分の好きな体操を一生懸命やる。そこに意味があると思えるようになりましたが、さらに大きな怪我が続き手術もしました。本当はこの時に引退を決めていました。でも一人のコーチのお陰でもう一度頑張ることができ最後に社会人チームで全日本団体優勝することができました。

指導者になりたいと思ったのもこのコーチとの練習があったからです。
コーチとの練習は肩の手術から復帰するときの1年ちょっと。競技生活の中で一番短い期間でしたが一番濃く、一番楽しく、一番頑張れた期間でした。
コーチは私自身を見てくれました。
試合の何日前だからこれだけやらなければいけないという決まった練習方法ではなく、私の今の体の状態、体力、気持ちを考えてくれました。
皆よりも少ない本数の練習。でもコーチは、「あなたの今の体の状態ではこれがベスト。これ以上やればまた痛める。毎日コンスタントに練習を進められることが重要だ」と教えてくれました。
それまで私は、自分の体の状態を無視して練習をし結果どこかを痛めていました。
私の暴走する気持ちにブレーキをかけ私以上に私の体を理解してコントロールしてくれたのです。
無理をして練習しているときもすぐバレました。コーチはすぐに違うメニューを与えてくれました。

コーチは私のちょっとした精神的変化にもすぐ気付いてくれました。
復帰試合の前、まだ万全の状態でなく心配で気持ちばかりが焦っていた時、練習後にコーチに呼ばれ、「あなたは一番頑張っている。何も心配いらない。大丈夫。」と話をしてくれました。
これだけ私のことを分かってくれて心配して考えてくれるコーチが私にはいる。自分を信じきれなくてもコーチが大丈夫と言ってくれるなら大丈夫かもしれない。コーチを信じてやろう。そう思いました。

私には信頼できる素晴らしいコーチがいたからもう一度体操を頑張ろうと思え復帰できました。
そして心から体操が楽しいと思え自分は体操が本当に好きなんだということに気付けました。

私が指導者になったのはこのコーチの様な指導者になりたい‼と思ったからです。

そしてこのコーチを私につけてくれた監督には本当に感謝しています。
これまで支えてくれた監督や多くの先生方のお陰で今の自分がいます。


長くなりましたが本の話に入りたいと思います。

この本には選手の力を最大限引き出す大切なことが沢山書かれていました。
その中で私が最も共感でき大切だと感じたのが「信頼」と「チーム」です。


「信頼」
ブライアンコーチはこの本の中でキム・ヨナ選手や羽生結弦選手、ハビエル・フェルナンデス選手との関係を書いていますが共通して選手との信頼関係が大切だと言っています。ブライアンコーチは選手としっかりした信頼関係を築いていました。

キム・ヨナ選手は最大のライバルである浅田真央選手がオリンピックまでの4年間で何度かコーチを変えているのをみて、自分も変えるべきか悩みましたが変えませんでした。ブライアンコーチを、チーム・ブライアン全体を信頼していたのです。

ハビエル・フェルナンデス選手はブライアンコーチのところに来てから急成長しました。しかしそれは特別なレッスンをしたのではなくハビエル選手のことを信じる人々に出会い自分の才能を信じたからです。

羽生結弦選手も、「ブライアンは僕のことをわかっているから、何か違うことが起きていればブライアンが言ってくれるはず。そう信用していました。」と話しています。

これはブライアンコーチが選手一人一人をよく見てその選手の特徴や性格を把握し真剣に向き合っているからだと思います。


「チーム」
この本の冒頭でブライアンコーチは、コーチとして成功を収めたいま忘れてはならないのは、選手を支えてきたあらゆる人々への尊敬と感謝だと言っています。また、選手のメダルは自分一人の功績ではなく、過去のコーチやクリケット・クラブ(羽生結弦選手の在籍するカナダのクラブチーム)のコーチたちの功績でもあるとも言っています。

オリンピックの金メダリストを育てた程のコーチが自分だけの力ではなく皆の力だと当たり前のように言える。素晴らしい人間性だと思いました。逆に言えばこんな考え方のできる人だからあれだけの素晴らしい選手たちを育てられるのだなと感じます。

また、
信用できるプロフェッショナルを集め、チーム・ブライアンを作りました。とも言っています。
指導者同士が信頼し合い良いチームが生まれ、チームで選手を支える。素晴らしい関係だと思います。


この本を読んで改めて信頼関係の大切さ。信頼し合えるチームの強さを学びました。
私も米田功体操クラブの先生方に信頼して頂けるようにこれからもっと頑張り、チームの一員として力になれるように頑張っていきたいと思います。
そして選手から信頼してもらえる指導者になりたいです。