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側転の練習方法
2021.05.21
側転の練習方法
 こんにちは。今回のテーマは「側転」です。側転が上手になるとロンダード・側宙という技も発展していく体操競技では基本の技です。側転はその名の通り、横向きに回転する運動です。人間の動きの中で横向きに運動することはあまりないので、側転を練習するときに横向きに回転する感覚がわからない子どもたちが多いです。


では、まずはきれいな側転をご覧ください。










両手でしっかり体を支えており、膝も伸びたきれいな側転ですね。それでは上の側転に近づくように、練習方法を紹介していきます


★練習方法★

①「四つん這いで回転をする。」
②「台に手を着いて横向き『ピョン』」
③「トランポリンを利用して、支持力UP、開脚度UP」
④「壁側転」
⑤「細い道での側転」

以上の5つの練習方法を元にポイントを踏まえて説明をしていきます。

まずは練習方法①「四つん這いで回転をする。」です。

(四つん這い)


こちらが四つん這いで手と足を動かし回転している様子です。この練習方法は教室に通って来てくれている3歳の男の子が遊びながらやっていた練習方法です。その子は回転を勢いよく行い、そのまま足を浮かし側転の形に近づいていました。四つん這いの状態で回転することで、側転成功につながる「支持力」がつきます。そして回転している方向でその子が、右回りが得意なのか、左回りが得意なのかもわかります。


次に練習方法②「台に手を着いて横向き『ピョン』」です。
台に手を着いた状態で、足を閉じてジャンプをして横に移動する運動です。体を横に動かすので、より側転の形に近づきます。
では、写真をご覧ください。

(手を着いた所から・・・)

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(ピョン)

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(足から着地)



これが「台に手を着いて横向き『ピョン』」です。この練習は側転の基本となる練習です。写真はBOXを使って行っていますが、細いヨガマットみたいなのでも大丈夫なのでBOXやマットに足が当たらないように横に跳びます。
この練習で大切なことは「手で押す、足を上げる、足から着地する」ということです。

その中でも「手で押す」ということは1番大切なポイントです。
手でしっかり体を支えることができたら足を高く上げることができ、足から着地することができます。
反対に手で押すことができていないと・・・



このように足が浮いた時に頭を着いてしまい、側転の形に近づきません。頭を着かないように、しっかり手で押すことを意識して行いましょう。


また、この練習方法は小さい台を跳び越えられたら、写真のようにどんどんとび越える台を高くしていきます。


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とび越える台を高くすることで、より一層、足を上げることや手で押す力が必要になってきますが、体を支えることができたら側転にどんどん近づきます。

次に足を閉じてできるようになったら、下の写真のように足を前後に開いた所から行ってみましょう。
写真をご覧ください。

(足を前後にひらいてから)

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(パー)

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(足から下りる)


これが、足を前後に開いて行った形です。側転の形ができてきましたね。
足を前後に開いても、気を付けることは「手で押す、足を上げる、足から着地する」です。

次に練習方法③「トランポリンを利用して支持力UP、開脚度UP」です。



このように手をついた状態からジャンプを行い…
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身体が宙に浮いたときにいっぱい足を開きます。
この練習方法は、側転の逆さになった時のポイント練習です。トランポリンを利用することで支持する感覚を養い、身体を持ち上げながら足をしっかり開く練習ができます。
この練習でも大切なことは手に力を入れ、手と手の間を見とくことが大切です。トランポリンを使っているので、できるだけお尻と足を高くあげ、側転の逆さになったところをイメージして行いましょう。



次は練習方法④「壁側転」です。まずは写真をご覧ください。



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これが壁側転です。その通り壁に沿って側転を行います。この練習は主に側転の前半部分の練習です。
この練習方法は「しっかり足をあげる」ことと「膝を伸ばす」ことを意識できる方法です。壁に沿って側転をすることで足を上げないと、壁に足が当たってしまいます。壁に当たらないように意識をすると、手の上に足がくるので、大きな側転ができるようになります。
また、逆立ちの状態になった時に、壁に足をつけて止まることができるので、膝を伸ばす練習にもなります。


最後に、練習方法⑤「細い道での側転」です。
この練習方法はもう側転ができる子たちや側転をさらに完璧に近づけたい子たちへの練習方法を紹介します。
下の写真のようBOXやテープで道を作ります。



この細い道の間で道からでないように側転を行います。初めは少し幅の広い道をつくり、道から出なければ、どんどん道幅を狭くしていきましょう。道を狭くすることで緊張感も出てくるので、側転ができる子も楽しく取り組むことができると思います。また、平均台など、細い台の上で行うのも面白いと思うのでやってみてください。

以上が側転の練習方法になります。いろんな種類があるのでレベルに合わせて、参考にしてみてください。