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豆知識・お知らせ

親の関わり方
2021.05.23
相手を行動に導くための技術
こんにちは。佐藤亘です。

2018年度を振り返って、お子様たちのどんなところに成長を感じていますか?
教室に泣かずに入れるようになった。
先生の話を聞けるようになった。
側転が上手になった。
自信を持てるようになった。
笑顔が増えた。などなど・・・。
それぞれに感じられる成長があると思います。

私にとっては環境が変わり、生活が変わり、立場が変わり、激動の1年間でした。
クラブに通ってくれるたくさんの子どもたちや保護者の皆様のお陰様をもちまして、毎日を楽しく過ごしながら自分自身の成長をも噛みしめることができました。ありがとうございました。

2019年度は新しい時代の幕開けになりますね。あっという間に過ぎていく1年間ですが、子どもたちの成長を少しでも多く、強く、後押しできるように努めてまいりますので、本年度もどうぞ、よろしくお願いいたします。

さて、私が今回読んだ本は、メンタリストDaiGoさんによる『人を操る禁断の文章術(メンタリズム)』です。
たくさんの子どもたちを相手に、自分の伝えたいことを話し、動いてほしいように指示を出す、という中で、人を操ることのできる言葉を巧みに扱うことができれば、指導者にとっては最強の武器になり得ると思ったからです。
本書では書面に書き出す場合での文章術についての内容ですが、相手に読まれる文章、相手の心を動かす言葉選び、相手を行動に導くための技術などが紹介されていました。
まずは各ポイントだけまとめてみます。

●『書かない』3原則
1,あれこれ書かない
2,きれいに書かない
3,自分で書かない(相手をイメージして書く)
※『書かない』を『言わない』に変換して考えてみる。

●人を動かす7つのトリガー(引き金)
1,興味
相手の興味に触れれば、勝手に行動してくれる。
2,ホンネとタテマエ
人が持つ本音と建前の狭間に、突き動かされるエネルギーが詰まっている。
3,悩み
悩みが解決できるとわかれば、必ず行動する。
4,ソン・トク
人は「お得ですよ!」よりも「損しませんよ」と安心させれば、行動させやすくなる。
5,みんな一緒
人は自分が所属しているカテゴリーから外れることを回避し、共通点を持つ人に強く影響される。
6,認められたい
相手のプライドをくすぐれば、前のめりで読んでくれる。
7,あなただけの
人は持っているものが無くなりそうになると激しく渇望する。また、自分だけ特別扱いされたがっている。

●5つのテクニック
1,書き出しはポジティブに
第一印象の影響からは逃れられない。書き出しを操作して、あなたの印象をアップさせよう。
2,なんども繰り返す
メッセージを繰り返されるほど、その内容に呑み込まれていく。ただし、同じ言葉を用いてはならない。
3,話しかけるように書く
文章よりも会話の方が内容を覚えやすい。文章に会話の要素を取り入れる。
4,上げて、下げて、また上げる
ネガティブな感情に浸っている時ほど、そこから逃れたい反発のエネルギーを抱えている。読み手の感情をわざと一度下げることで、より強いポジティブな感情で行動を誘導する。
5,追伸をつける
達成した課題よりも、達成されなかったことや、中断されていることが気になってしまう。文章を途中で一度完結させることで、メッセージを相手の脳に刻み込め。


上記のポイントが、どう『動いてほしいか』という、自分の望むように相手を誘導していく鍵のようです。

このポイントの中から、今の自分に当てはまること、教室に活かせると感じたことをピックアップしてみます。

・3原則ー1,あれこれ書かない(言わない)
『伝えたいことを1つに絞ると、人は動く』
これは指導者の間でも当たり前のように言われている注意点でもあります。
私は授業の中で、あれもこれもと注意してほしいことや、頑張ってほしいこと、得られる成果など盛りだくさんに話したがってしまう傾向にあるので、改めて注意が必要だと感じました。指示や説明はシンプルに。

・3原則ー3,自分で書かない(言わない)
『文章は自分で考えるな!書く(言う)べきことは相手の心の中にある』
どんな相手に伝えるのか、伝えた相手にどう動いてほしいのかを想定する、また、相手の興味や悩みに触れるキーワードを使用して相手の感情に語りかけることが大切です。
学年ごとにクラスを分けている教室では、同じ技を説明する時でも、言葉や言い方を適切に選ぶことが、子どもたちへの伝わりやすさに繋がると思います。

・7つのトリガー ー6,認められたい
『「人から認められたい」という誰にでもある感情』
SNSなどでよく目にする「いいね!」、これを人からもらえると、承認欲求が満たされます。
結果を褒めたり評価するのは誰もができることですが、子どもたちの一瞬の変化や努力を認め、過程を評価できるのは指導者の特権ですね。

・5つのテクニックー2,何度も繰り返す
『勝率82%!?繰り返しで説得力が増す』
私は授業の中で、同じ説明を何度もしてしまう傾向にあります。気をつけないといけないなと思っていたことなので、この文章を見た瞬間に「間違ってなかった」と思いました。しかし、同じ『言葉』を繰り返してしまうのはしつこいだけのようで、同じ『意味』と『感情』を繰り返すことが大切なようです。私はどちらかというと同じ言葉を繰り返してしまっているので、やはり気をつけていきたいポイントです。

・5つのテクニックー4,上げて、下げて、また上げる
『ピンチは文章でチャンスに変わる』
興味を惹かせる言葉や期待を持てる言葉で気持ちを上向きにしたところで、デメリットや注意点を正直に打ち明ける。その後、その解決策や、マイナスを上回るポジティブな話で締めくくることで、人の感情は大きく揺り動かされるようです。
子どもたちの練習では、良かったところを褒め、足りてないところを伝え、そのために必要なアドバイスを的確に出すことができれば、やる気を引き出し、次の練習に活かすことができると考えられます。


上記以外にも、この本を読むことで納得できること、もっと深く理解して活用できるようにしたいと思うことがたくさんありました。
多くの子どもたちに、言葉でたくさんのことを伝えていく自分たちにとって、文章術を身につけることは、やはり立派な武器となり、自分の指導者としてのレベルを高められるのではないかと感じました。