米田功体操クラブでは4月から"靴をそろえる"ことをテーマに、教室に通ってくれている子どもたちに伝えていきたい事の1つとして、この取り組みをスタートしようとしています。
実は去年からスタッフと選手コースの子どもたちの間では気づいたら'靴をそろえる'ということを習慣にしようとやってきました。

靴をそろえるとすっきりしますし、なぜか後から入ってきた子たちも自然に靴をそろえてくれる!おぉ!いい連鎖が起こってる!と気づけたときは嬉しいです!

"はきものをそろえると心もそろう"と言う言葉を聞いたことはありますか?
ネットで調べるとこういう詩が出てきました。

はきものをそろえると 心もそろう
 心がそろうと はきものもそろう
 ぬぐときに そろえておくと
 はくときに 心がみだれない
 だれかが みだしておいたら
 だまって そろえておいてあげよう
 そうすればきっと 世界中の人の心も そろうでしょう

どうでしょうか。
この詩は禅宗の【脚下照顧(きゃっかしょうこ)※】の教えをもとに、藤本幸邦住職がつくられた有名な詩だそうです。
※脚下照顧 とは「足もとをよく見る」という意味の言葉です。
古くからはきものをそろえることは伝えられてきたようで、今も企業や学校などで多く読まれています。

今回はこの "はきものをそろえる" ことを体操教室へ通っている子どもたちに伝える前に一度私自身もどんな意味があるのかをもっと知っておきたかったので "はきものをそろえる" という清水克衛さんの本を読んで見ました。

①はきものをそろえることを習慣にするとだんだん乱れていることが気になってくる。
はきものをそろえることは「なげやり」や「傲慢」の逆の形をつくっていく。
威張っている人や、自分ってなんてダメなんだろう、いつも上手くいかない、と思っている人は、まずはきものをそろえるという形から入っていこう。

②はきものをそろえると足もとが気になる。
足にまつわることわざは多く(足を洗う、足を引っ張る、足を出す、足もとを見る、足ものに火がつく、足もとをすくわれる、足が地につかない。など)いずれも人自身の状況を表した内容が多い。
足、というのは、その人の存在の根幹をあらわすもの。忙しい日々の中でも、きちんと自分の足もとを見つめることができるかどうか、これは重要なこと。

③やる気のでる薬はどこにあるのか??
やる気というのは脳の側坐核というところから出る。この側坐核は行動をすることで刺激が与えられ動きだす。人間は「やる気になってからやる」よりもやっているうちに「やる気がでてくる」生き物なので「はじめの一歩」を、踏みだしてしまえば、脳がその選択の後押しをしてくれる。はきものをそろえる小さな事に意識を向けることでその他の事へも目を向けることに繋がる。

④同じことを継続すると脳の直感力が鍛えられる。
直感や第六感というのは説明ができないものだけど直感で行動すると成功する。
直感というのは日々の積み重ねの中で磨かれていく。だから「はきものをそろえる」や「落ちているゴミを見逃さない」といったそういう小さなことの積み重ねによってまっすぐな情報が入ってくる人間になれる。見えてくる景色が変わってくる。

⑤良いことをすると、自然と気持ちよくなれる。
小さな良いことをするのは、他人のためではなく自分のためにする。
人間には『返報性の法則』というものがあって、何かをもらったらお返しをしたくなる。感情のキャッチボールができてくる。

何個か書かれていたものをあげてみました。はじめに書いた詩の中の後半にある部分で、

"だれかがみだしておいたら
だまって そろえてあげよう
そうすればきっと 世界中の人の心も そろうでしょう"

と書かれてある部分があります。
⑤にも書いたのですが良いことをすると自然と気持ちよくなれます。"他の人の喜ぶことをする" "他の人がまた靴を履く時にはきやすい状態をつくる"
他の人の思いや先の行動まで考えることで、いろんな人に幸せな気持ちを分けることができ、たくさんの人が幸せな気持ちになることが出来ます。
これも本の中に書いてあった話ですが歴史上の人物で一番出世した人は豊富秀吉だと言われています。
豊富秀吉はお金がなく路上生活をしていたのに天下統一する人物まで成り上がったからです。
その豊富秀吉は織田信長のはきものをそろえるだけじゃなくて、ふところに入れて温めていました。天下統一しちゃう人は、他人のはきものを温めちゃう人なんです。


はきものをそろえるイコール小さなことに目を向けるということ。
小さな事に目を向けると小さな幸せをたくさん見つけることができること。
小さな事の積み重ねが大きくなっていくこと。直感力が鍛えられること。
人のはきものをそろえることで自分の心が綺麗になっていくこと。そしてその行動が連鎖していくこと。
はきものをそろえることで先の事を考え行動出来るようになること。
はきものをそろえると見た目の綺麗さだけではない、心も磨いていけるようになること。

この本を読んで "はきものをそろえる" ことの大切さがわかりました。

はきものをそろえることの大切さを子どもたちに伝える時に、ただ "はきものをそろえましょう" だけではなく、はきものをそろえることには意味があり、その意味もわかって伝えたい。そんな思いで今回は調べてみました。
はきものをそろえるということ以外でも10個のテーマだったり、待ち時間のルールだったり普段私たちが体操を通じて伝えていることも改めて自分の中でも整理することで、より自分の言葉で子どもたちに伝えていけると思っています。
体操教室で伝えていることがずっと子どもたちの心の中に残ってほしいと思います。


                               佐藤はやみ