HOME > スタッフブログ > 『あなたが変わるまで、わたしはあきら…

スタッフブログ

2015.12.23
『あなたが変わるまで、わたしはあきらめない』
こんにちは、中村 周平です。
2015年も後数日、月日が経つのは本当に早いですね!
今年も1年成長出来たと思えるように、ラストスパートを掛けて頑張ります!
今回は、シンクロナイズドスイミング日本代表監督で活躍されている井村雅代著者の「あなたが変わるまで、わたしはあきらめない」という本を読んでスタッフブログにしました。何故、井村監督の本を読もうと思ったかというと、井村監督が関わる代表は、常に世界でメダルを獲得しています。僕は何でこんなに「結果」を残せるのだろうと気になりました。特に2008年北京オリンピック、2012年ロンドンオリンピックは異国の地、中国の代表監督を務めメダルを獲得、2013年の世界水泳ではメダル無しに終ったシンクロも、井村監督が2014年2月に日本代表監督に復帰してからは、2015年の世界水泳でもメダルを獲得するなど必ず結果を出しています。それでは、ここから僕が本を読んで気になったことを抜粋して、内容を自分なりに分けて書いて行きたいと思います。


1)努力する心の才能を育てる。
井村監督は本文で
『もちろんわたしは勝負師です。でもたぶん、肝は教育者であると思うんです。ただ勝負師に徹しないと、教育者としての理屈が通らない。勝負師に徹して選手を勝たさないと、わたしの理屈が通らない。選手に教えている教育者としての理論が通らないの。』と言っています。それは、逆に言えば『勝負師として選手を勝たせんかったら、教育者としての理論が通らなくなるんです。だから絶対勝たせたい。人間は理屈をこねずにやればうまくなる。だから自分の才能を信じなさいと言いながら、選手が負けていたら、わたしの理屈が成立しないじゃないですか。』と書いてありました。

ここで自分がポイントに感じたことは
たいていの指導者は「もっとできる」とか「もっと努力しろ」など子どもの“気持ちを高める”為や“力”を出させる為に、このような言葉を使っている指導者が多いと思いますが、井村監督の場合は努力すれば、結果が出るという自負があり、努力する子を育てる為の「言葉や行動」であるということを感じます。また、井村監督自身は、何をすれば強くなるかという「やるべきこと」や「ゴール」が明確に見えていて、自信があるように感じました。これは、経験や日々の反省の中で、失敗や成功を繰り返して、自分の考えを確立しベースを作りながらも、新しい思考を重ねていくことが大事だと感じました。

2)帰る子に「帰れ」というのは指導者がダメ。
井村監督は本文で
子どもを追い詰めている時は、追い詰めたという気配が必ずあるはずです。追い詰めているかなと思ったら、揺さぶるような問いかけが必要です。で思ったほど追い詰めていなかったら、もっと追い詰めればいい。と言っています。その他にも「練習が嫌だったら帰れ」と指導者はよく言いますよね。でも本当に帰ってしまったら帰るような子に「帰れ」と言った指導者が悪い。よく観察すれば、帰るかどうかはわかるはずです。と書いてあります。

ここで自分がポイントに感じたことは
常に相手を観察し、言葉や行動を選択するということです。指導者は子どもを観察して、子どもたちを上手にするためや、人間力を高めるために、言葉を選び言葉をかけたり、その子に合った接し方を考えて付き合うことが必要だということです。子どもも指導者を観察している、この先生は「妥協」を許さず徹底しているなと思わせることや、指導者が「何を求めているか」「何を伝えたいのか」を子どもが理解できるように“工夫”をすることが大事だと思いました。子どもからすると“頑張っている”指導者から見ると“もっと頑張れる”など意識の違いや求めることの違いもあるので「ゴール」を見せることが大事だと感じました。

3)人間嫌いなら、先生なるな。
井村監督は本文で
『人間嫌いなら、教師にならないでほしいし、人の前に立つ仕事には就かないでほしい。人間が好き、これが大切なんや。』教えるということには正解がない。それでも、試行錯誤しながら人間に接していくことが面白いと思える人でなくてはダメ。正解がないなかで、応用問題を解いていく、もっと言えば、多様な人間そのものを面白いと感じる、つまり人間が好きでなかったら、人の前に立ったらあかんのや。と書いてありました。
また、別の文章では、人間は引っ張られたほうが変わりやすい。その引っ張り役が教師であり、コーチであり、会社の上司であるわけです。その人の熱意や情熱によって「できるかな」から「できるみたい」に変わっていくんですよ。だから、引っ張る人に『エネルギー』がないとダメなんです。と書いてありました。

「ここで自分がポイントに感じたことは」
自分の為にではなく“人の為に”自分が成長するということです。指導者は子どもたちに教える以上“先生”と“生徒”の関係にあり、子どもたちは指示されたことを聞いて時間と年月を積み重ね成長していきます。指導者の「考え」や「求める」ことが子どもに伝わらずに進んでしまうと時間だけが過ぎていきます。日々言った言葉や行動を振り返り子どもは“理解”してくれたか、間違った方向に進んでいないかを確かめながら、いい方向に“情熱”を注ぎながら、指導していくことが大事だと感じました。
上の内容が、井村監督の本を読んで感じたことです。この本を読んで僕が井村監督から得たことは、自分のことよりも“相手に合った”関わり方で“相手のため”に努力しゴールまで導くということ、そしてゴールまで導く為には“努力する心の才能”を育てることが必要で、この才能を育てる為には「言葉や行動を試行錯誤」しながら方法を考え、伝えていくことが大事だということを学びました。人を変える為には『自分』が1番成長しないといけません。

                                   中村