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スタッフブログ

2016.11.13
『見抜く力』
こんにちは、中村周平です。リオオリンピックすごかったですね!僕は、体操の田中佑典選手が平行棒と鉄棒で完璧な演技をした後の表情と、内村航平選手の個人総合鉄棒の着地まで決めた完璧な演技がすごく印象に残っています!色んな感情や葛藤と向き合いながらも、自分を信じて一度しかない本番で完璧な演技を出すという集中力は本当に感動で興奮しました。

今回のスタッフブログは「見抜く力」著者 平井伯昌競泳日本代表ヘッドコーチの本を読んでまとめてみました。平井コーチといえば、競泳日本代表のヘッドコーチであり北島康介選手や萩野公介選手など数々のメダリストやオリンピアンを指導されて水泳界にも世間にも影響を与えられています。今回僕がこの本を読んだ理由は、もっと「その人の性格や人間性」を見て、人と関われるようになりたいと思ったからです。

ではここから平井コーチの本を読んで、印象に残った箇所を書いていきたいと思います。

■指導者は謙虚な心をもて。
・自分の目の前の選手をあるがままに受け入れる「謙虚」さが大切なのだと思う。上から目線や、腹を立てて怒鳴るだけでは思うような指導はできない。指導者はまず謙虚な心をもつ必要がある。

■指導の前に、まず選手の特性を見抜く。
・練習のいちばんハードな場面になったとき「チャレンジしているのか」「それなりにながしてやっているのか」「究めるところまで達しているのか」泳ぎ以外の心の動きまで見とおさなければならないと思っている。たとえば試合で緊張して、プレッシャーに負けてしまう選手は、同じように練習でも本人の中にあるレベルを超えると諦めてしまう選手が多い。
全力を出すことが当たり前にできる選手の場合は、メインの練習量は出来るだけ少なめにしている。近くにいて常に叱咤激励してくれる存在がいないと、頑張れない。こうした選手には、制限時間をつくって、それをクリアできるまで何度でもやり直しさせるなど選手の特性を見抜きそれに合わせた練習方法を選択している。

■心・技・体のバランス
選手と出会ったときに「身体的特性」「泳ぎ」「精神力」のどこが優れているかを、まず見るようにしている。北島康介の場合も、実は心・技・体の中で「体」である「身体的特性」の部分が、いちばん劣っていた。その足りないところをうまく補いながら、時間をかけて残る「心・技」を伸ばす指導をつづけてきたのだ。若いうちは体力とかパワーで泳ぐことはできるが、ある程度の実力がついてくると、今度はその体を心が支えていかないと伸びていかない。

■なぜできなかったではなく、なぜできたかを考える
試合で泳いだあと、成績が悪かったり、ミスをした時には「どうしてダメだったのか?」誰もがそう考えるはずだ。もちろん、そうした反省も必要であることはたしかだ。だが、もっと大切なのは、調子が良くて記録も上がったときに「どうして良かったのか?」と考えることである。いちばん大切なのは、悪くなったときの「リカバリー能力」なのだ。


本を読んで僕が感じた平井コーチの印象は「篤実な人」「柔軟性を持っている」「観察、分析力がある」「ポジティブ思考」です。
もう少し細かくまとめてみると・・・・

●人と向き合って接している。
●関わる人をよく観察し人間性を見て、接している。
●色んな分野の人からのサポート受け、チーム力で成果を上げている。
●プラスの思考、行動、言葉がけをしている。
●積み重ねや経験で、自分の考えを確立し、常にチャレンジしている。
●相手の力を引き出す為に、必要なことは何かを考えている。

といった印象を感じました。水泳で人を育て、水泳で自分を作り、水泳で周りに影響を与える。同じ指導者として、自分の仕事はすごい力を発揮していける可能性があることを感じ取れます。


これらの平井コーチの印象も受け、今後自分自身がどういった指導者になっていきたいかを最後にまとめたいと思います。
まず自分自身の強みは・・・

●自然に笑顔になる。
●周りを笑顔にする。
●周りの人から、助言がある。
●ポジティブに考えられる。
●人のいいところを吸収していける。
●周りの環境が良い。

自分がもっと成長したいところは・・・

●観察力(人の考え、性格をみる)
●分析力(強み、弱み、良かったとこ、悪かったとこ、技術の分解)
●計画力(ゴールまでの、段階や過程をまとめる力)
●伝える力(言葉のチョイス、思考の整理)
●意志力(目標を常に意識し、達成する力)


自分の人生最大の目標は、体操を通じて自分の学びを伝えながら人を育て“笑顔”にすることです。そして人が人へ繋がって日本や世界が“笑顔”になっていくことが人生最大の目標です。その為にも、オリンピック選手を輩出するクラブを作り、周りに影響を与えられる“結果”を作っていくことと、自分を成長させ、体操の技術以外に人を育てる面で“伝える”為の力を身付けていくこと、また伝える内容は人によって違うので“見抜く力”を付けて、体操の指導者としても、会社としても周りに影響を与えていける人間になれるように成長します。

中村周平