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スタッフブログ

2025.12.02
『夢2.0 ~夢を再定義する~』
こんにちは、新津です。
秋を感じる日もあれば、冬のように寒い朝を迎えることもあり、体調管理が難しい季節になりましたね。
早くもインフルエンザで学級閉鎖も聞かれるようになってきました。楽しい行事も多いこれから、手洗いうがいをしっかりして健康的に過ごしたいですね。

さて、今回私が読んだ本は『夢2.0〜を再定義する〜』という本です。
クラブの10個のテーマの中にも「夢を宣言する」とありますね。
先生が「夢を宣言してくれる人?」と声をかけると、「はーい!」と元気に手をあげて発表する子もいれば、恥ずかしそうに先生の耳元でそっと伝える子もいます。
私自身、人前で何かを発表するのが少し苦手なので、堂々と発表できる子を見ると素直に「すごいなぁ」と感じます。
一方で、恥ずかしがりながら頑張る子を見ると、「ドキドキするよね、わかるよ、がんばれー」と、心の中でそっと応援したくなります。

『夢2.0』が示す、夢の新しい定義
この本『夢2.0』の最も重要なメッセージは、夢を「将来の職業や肩書き(=夢1.0)」に限定せず、「自分でやりたいと思ったこと、心がワクワクすることは全て夢になり得る」という「夢2.0」へアップデートしようというものです。
例えば「週末に散歩をしたい」「明日はラーメンが食べたい」といった小さな欲求も『夢』として扱えるという考え方です。
〜3つのポイント〜
1. 夢は「叶えるもの」ではなく「道具」である:
夢を持つ目的は、夢の達成だけではありません。夢は、今日何をすべきかを教えてくれる羅針盤(コンパス)です。夢という「やりたいこと」があるからこそ、必要な知識やスキルを自発的に学び、人生を豊かにするための道具として使いこなせるのです。

2. 結果よりもプロセスを楽しむ
仮に夢が叶わなくても、夢を追いかけたプロセスで得た学びや経験は、決して無駄にはなりません。結果よりもプロセスを楽しむ姿勢が大切です。

3. 失敗は「データ」である:
夢の挫折は、人生の敗北ではなく、「そこには行けなかった」という貴重なデータです。子どもたちが結果に固執しすぎず、挑戦する勇気を持てるように、親も失敗を「悪いこと」と捉えず、「良いデータが取れたね!」と前向きに捉え直すことが推奨されています。


先日、社内の研修会があり、そこで下町ロケットのモデルとなった「植松努さん」の講演映像を見る機会がありました。
植松さんは、ご自身が子どもの頃「ロケットの仕事がしたい」という夢を、教師から「お前の成績でできるわけがないだろう、どうせ無理だ」と否定され、自信を失った経験を語っています。この『どうせ無理』という言葉はとても恐ろしい言葉だとお話しされていました。植松さんのお母さんが「思うは招く」という言葉で励まし続けられたというエピソードがとても印象的でした。

この「思うは招く」という考え方は、『夢2.0』にある「夢を道具として使いこなす」と通ずるところがあると思います。

1. 「やりたい」を声に出す
まず「したい(夢2.0)」と思うこと。声に出すことで仲間が増え、自分の心が整理され、小さな行動が始まる。

2. 失敗を恐れない
「失敗」は、より良くするための「データ」にすぎない。

3. 助け合う(人は足りないからこそ)
完璧でなくても、恥ずかしがらずに「足りない自分」を出して人に頼ること、これが夢を実現させる近道。


親が子どもの小さな「したい」を「いいね、やってみよう」と肯定すること。
そして、子どもが失敗した時に「ドンマイ!次はこうしてみたら?」と声をかけること。それこそが、植松さんが目指す「どうせ無理」がない世界、そして『夢2.0』が実現するワクワクする人生なのでないかと思います。

私自身、親として子どもを見ていると、中高生の時期は様々な出会いの中で、気持ちが揺れやすく、「本当にやってみたいこと」ほど口に出しづらそうにしていると感じます。
失敗が怖かったり、まわりの目を気にしすぎたり、そもそも自信が持てなかったり・・。
大人の私でも同じように迷うことはたくさんあります。
また、親の立場になるとついつい「失敗して悲しい思いをしてほしくない。」という気持ちからおせっかいを焼いてしまうこともしばしば・・。
そのような立ち回りが、失敗は辛く恥ずかしいもの、と植え付けてしまうことになり兼ねないと気づきました。
思い返せば、私を支えてくれたのも、先生や友だち、職場の人たちの言葉や考え方、姿勢…必ずしもそれが親である必要はないんですね。
これから将来に向けて進路など考える年頃の子に「あなたの『したい』は素敵だよ!」「失敗しても大丈夫だよ」とそっと寄り添うことを大切にしたいです。
そして、自分自身も年齢を言い訳にせず、ワクワク=夢を持ち続ける人生でありたいと思います。

新津