『Little Book of Choice Theory あらゆる人間関係がうまくいく選択理論の魔法』
みなさんこんにちは!浜砂先生です!
我が家では2匹の怪獣たちが元気に登校・登園するようになり、静かな朝の時間が流れております!世のお母様方も同じ気持ちでしょうか?笑
さて今回は、アチーブメント出版よりウィリアム・グラッサー博士の提唱する選択理論を元に書かれた『Little Book of Choice Theory あらゆる人間関係がうまくいく選択理論の魔法』を読みました。
体操教室で子どもたちと関わる日々、そして家族と過ごす時間。そのどちらにも直結するヒントがぎゅっと詰まった本で、まさに「先生として」「親として」役立つ内容であり、また自分の行動を見つめ直すと「ギクッ」とさせられる内容でした。
今回は5つのテーマに分けて紹介したいと思います。
◇人はみんな「リモコン」では動かない!
選択理論の基本は『人は外からコントロールされて動く(外的コントロール)のではなく、自分の行動を選んでいる(内的コントロール)』という考え方です。これは子どもと接しているとき、本当にそうだなと感じます。鉄棒の練習をしていて「やりたくない!」と言う子もいれば、「もう一回!」と目を輝かせる子もいる。同じ場面でも選んでいる行動が違うんですよね。
米田功体操クラブの指導者としては「やらせる」よりも「やりたくなる」仕組みを作ることを大切にしています。選択理論を読んでからは、『子どもたちが自分でチャレンジしたくなる教室』にどうすれば近づけるかを、より強く意識するようになりました。
言葉選び・プログラム・本人や保護者の方との関わり、さまざまな場面を通して子どもたちの「やりたい!」を引き出していきたいと思います。
◇魔法みたいに効く『身につけたい7つの習慣』
本の中で紹介されている『身につけたい7つの習慣』は、家庭でも教室でも役立つ魔法のキーワードです。
1. 傾聴する
2. 支援する
3. 励ます
4. 尊敬する
5. 信頼する
6. 受容する
7. 意見の違いを交渉する
これらはまさに「子育ての攻略本」だと感じました。たとえば、家で片付けをしたがらない我が子に対して、「早く片付けて!」と強く言うより、「どこから片付ける?」と交渉するほうがスムーズに始めてくれます。教室の中で苦手意識のあることでも「どれだったらできそう?」と選択肢を渡すと、子どもたちの顔が明るくなります。ちょっとした言葉がけの違いが、行動の選択を大きく変えるのです。
◇やってしまいがち…『致命的な7つの習慣』
逆に「致命的な7つの習慣」も紹介されていました。
1. 批判する
2. 責める
3. 罰する
4. 脅す
5. 文句を言う
6. ガミガミ言う
7. 褒美で釣る
……うーん、思い当たる節が…。読んでいて「うっ」と胸が痛みました。特に家庭では「早くしなさい!」とガミガミ言いがち。でも、この習慣は子どもの自主性を奪ってしまうんですね。
体操教室でも、できない子に「なんでできないの?」と責めるのは一番やってはいけないことです。代わりに「ここまでできたね!じゃあ次はどうしようか?」と声をかける。すると、子どもは自分の行動を選びやすくなります。読んで改めて、私自身の「言葉の習慣」を見直そうと思いました。
◇教室がもっと『楽しむ場所』になる選択理論の魔法
選択理論は、子どもだけでなく「保護者の方との関わり」にも生きてきます。たとえば、保護者の方が「うちの子、なかなかやる気が出なくて」と相談されたとき、「やらせる」方向で話を進めるのではなく、「どうしたらお子さんが自分でやりたくなるか」を一緒に考える。そうすることで、家庭と教室がタッグを組んで子どもの成長を支援できます。
また、スタッフ同士の関係にも役立ちます。批判や文句ではなく、傾聴や尊敬を意識して関わることで、チームの雰囲気も柔らかくなります。教室全体が「安心して挑戦できる場」になれば、子どもたちにも必ず伝わるはずです。
◇家族との時間が最高のリフレッシュタイム
家庭での実践は、もっとシンプルです。子どもと過ごす時間、パートナーとの会話、すべてに選択理論が響きます。「批判する」より「受容する」、「命令する」より「交渉する」。少し意識するだけで、家族の笑顔が増えていくのを感じます。
特に印象的だったのは「褒美で釣る」ことの危うさ。つい「片づけたらお菓子食べていいよ」と言いたくなりますが、それだと片づけ=自分の選択にならない。代わりに「片づけたら気持ちいいね!」と感覚を共有する。小さな違いですが、長期的に大きな差になると思います。
◇選択理論は「魔法」ではなく「選べる習慣」だった!
この本を通して感じたのは、選択理論は決して特別な魔法ではなく、「日々の習慣」だということです。子どもとの関わり、保護者の方との対話、スタッフ同士のチームワーク、そして家族の時間。あらゆる人間関係の中で「どんな習慣を選ぶか」で、その関係を豊かにすることができる。
体操教室を運営する私にとっては、「子どもたちが自分の力で選び、挑戦し、成長していける場」をつくることが最大のミッション。そのために、まずは自分自身が「致命的な習慣」を手放し、「身につけたい習慣」を実践することから始めようと思います。
『他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる。』
こんなことできたら苦労しない……わかります。初めは自分もそう思っていました。
でも、ほんの少しの考え方の違いでたくさんの笑顔が増えていきます。
何より自分自身の気持ちもとても晴々とした物に『変える』ことができます。
保護者の皆さまも、ぜひ日常のちょっとした場面で「今日はどんな習慣を選ぼうかな?」と考えてみてください。
きっと子どもたちの笑顔が一段と輝いて見えるはずです!
浜砂慎吾