みなさんこんにちは。藤岡修です。8月が終わり、少しずつ涼しくなってきましたね。それでも必ず水分をとることを忘れないようにしましょう。
今回のテーマは、「台上前転」の補助の方法についてです。台上前転というのは、とび箱で行う技のことです。
ロイター板を踏み切ってとび箱に手をついて前転をするという技です。
この台上前転を上手に行うためのポイントを挙げていきます。
① お尻を上に高く上げる。
② おへそを見て頭の後ろをつく。
③ 前を見て体重移動する。
④ 着地をとる。
今回はこの5つのポイントを行うことができるように補助に入ります。また、写真を入れながら説明していきます。
① お尻を上に高く上げるというポイントです。
とび箱という高い台の上で前転を行うためには、写真のようにお尻を高く上げる必要があります。お尻が高く上がれば、あとは前に回るだけです。そのための補助は、ロイター板を踏み切ると同時にお腹に手を入れてお尻を上げるのを意識させるためにも補助で動かしてあげます。
そうするとお尻が上がってこない子もお尻が上がって回ることができます。
補助をしながら、お尻を上げる手にかかる体重が軽くなってきたらそれに合わせて力を抜いていきましょう。子ども自身がお尻を上げるということを理解していくことが目的です。お尻が上がるとスムーズに前転ができるようになり、高いとび箱の上でも前転ができます。
次に、
② おへそを見て頭の後ろをつくというポイントです。
まわる時におへそを見て頭の後ろをつくようにします。
そうすることで、上の写真のように背中が自然と丸くなって小さくスムーズに回ることができます。とび箱の長さにおさめて前転することも大切です。
補助の入り方は、下の写真のようにお腹に手を入れるときに反対の手は、頭を入れるように補助をします。
“お尻が上がる。それと同時に頭が入る。”これを補助で教えることが目的となります。
次に、
③ 前を見て体重移動をするというポイントです。
おへそを見て頭の後ろをつけたら、次に“前を見て”という声かけをしてあげてください。写真のように前を見にいくことにより上半身が起き上がってきて回転が止まらずに着地までスムーズに繋がります。
補助は、④の着地につながるように腕を持ってください。
最後は、
④ 着地をとるというポイントです。
台上前転は、前向きに回転する技で着地場所が最後まで確認できません。そのため着地をとることも難しくなります。
着地を上手にとることが出来ていないと背中がとび箱に擦れたり、前へ吹っ飛んでいったり足を怪我する可能性もあります。
補助は、③の最後に説明したように腕を持ち、着地に向けて体を起こす動作を手伝ってあげます。
最後の着地まで気を抜かず、しっかりやることを教えていきましょう。
最後に膝を伸ばすというポイントを追加でご説明します。
このポイントは、台上前転が上手にできる子に対してのポイントになります。
体操というのは、技ができるようになるということ以外にも『美しく魅せる』という面白さもあります。写真のように背中を抑えて、回転を一度止めて膝を伸ばしてあげます。「ここで膝を伸ばすんだよ!」と伝え、形を補助者が作っていきます。
この美しく魅せるということは、どの技にも共通して言えます。技ができるようになったら次に美しさや完成度といったことも意識してやると更に体操が面白くなります。また、体を上手に操るということにも繋がってくると思います。
以上が自分なりにまとめてみた台上前転の上手行うためのポイントと補助の入り方でした。機会があれば、ぜひ参考にしてみてください。