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スタッフブログ

2017.09.06
『「言葉にできる」は武器になる』
夏休みも終わり、学校や幼稚園、保育園が始まりましたね。みなさんは楽しい夏休みを過ごせましたでしょうか?私は8月の中旬に実家の石川県へ帰らせていただき、家族とお寿司を食べに行ったりゆったりとした時間を過ごしてリフレッシュする事できたので、また指導の方も力を入れて頑張っていきたいと思います。

さて、今回スタッフブログを書くにあたって読んだ本は、「『言葉にできる』は武器になる。」と言う本です。子どもたちに体操やトランポリンを教えていく上で言葉は欠かせません。
いかに多くの子どもたちにポイントを伝えられるか。子どもたちの心に響く言葉を生み出せるか。に繋がりそうだと思った内容をいくつか書いていきたいと思います。


◆「内なる言葉」と「外に向かう言葉」
言葉には「内なる言葉」と「外に向かう言葉」がある。「内なる言葉」とは例えば、コーヒーが思いのほか熱かった場合には身体の反応と共に、脳の中で「アツッ!」と言っている。など物事を考えたり、感じたりする時に、無意識のうちに頭の中で発している言葉のことを言い、「外に向かう言葉」は一般的に言葉と呼ばれているものを言う。
多くの人は外に向かう言葉しか意識できていないが、「内なる言葉」こそがその人の視点であり、どんな瞬間に「内なる言葉」が浮かぶのかを意識していくことで「外に向かう言葉」が磨かれ、より伝わりやすい言葉を生み出せるようになる。

◆「人を動かす」から「人が動く」へ
言葉に重みが生まれる最大の理由。それは、言葉を発信する側の人間が、自身の体験から本心で語っていたり、心から伝えたいと思うことによる「必死さ」「切実さ」に因るところが大きい。どんなに平易な言葉であっても、意図が十分に伝わることで、人の心を惹きつけて離さなくなる。つまり、思いが重みを生む。言葉において大切なのは、人を動かす力ではなく、人が動きたいと思わせる力であり、言葉を発信する側が志を持ち、共有することで、人の心を動かしていく。

◆たった1人に伝わればいい
大勢の人に何かを伝えようとすると、話す相手の顔が見えなくなってしまうため、話す内容もぼんやりとしたものになってしまう。重要なのは、どんなに多くの人に自分の思いを理解してもらいたいと思った時も、その全員に向けて言葉を生もうとせず、たった1人のために言葉を生み出すことである。できるだけ伝えたいと思う1人の顔を思い浮かべると、自然と何をどのように言えば伝わりやすくなるか、理解してくれるかが明確になってくる。

この3つの内容を体操教室での指導で私が実践していくとすれば、

◆目の前で側転や倒立などの技をしている子どもに対し、その時見て気づいた良い点や悪い点を何故そうなったのか、こうすることができるのではないかまで考えて伝えてみる。もしその場ですぐに思いつかなければ、次その子どもが目の前に来たときに伝える。

◆私はトランポリンに関しては体験から語ることができるので、「これを頑張るとこれが出来るようになったよ」など自分がやって来たことを語っていく。体操に関してはまだわからないところもあるが、どうしてこれをやるのか、これをすることでどうなるのかなど練習内容の意図を明確にして、みんなに上手になってほしいという気持ちを伝えていく。

◆一回で全員に大事なことを伝えようとせず、7人の子どもが目の前にいれば、1人ずつに伝わりやすい言葉を考えながら7回大事な事を繰り返して言えば、全員に伝わるかもしれない。

というように考えました。
この本を本屋さんで見た時に読みたいと思ったのは、教室で子どもたちにここを伝えたい!と思うポイントをしっかり伝えきれず終わってしまうという体験があったからでした。この本を読んで学んだ事を実践し、子どもたちに伝えたいと思ったポイントをしっかり伝えて一時間の教室を終わることが出来るようになれば、言葉で伝えていく事が自分の武器になっていくのではないかと思います。
練習内容の意図や、子どもたちそれぞれにどの言葉が伝わりやすいのかを考え、よりよい教室作りをしていきたいと思います。

吉村美憂