米田功こども体操教室では、毎回教室が終わるごとに「振りかえり」を実施しています。どのような内容が話されているかというと、その日実施した教室をクラス毎に指導案に沿って話し合い改善する箇所や良かった内容などについて話し合われます。
今回は、振り返りの成果が出てきたのでご紹介しましょう!
指導内容では、どのような内容で、何本するか、何を準備するかなどが記入されておりその指導案を元に、教室を行います。
その中で実施した内容は、どうだったか?運動量は十分か、子どもへの言葉がけやコーチの注意は子どもに伝わっているか?など、沢山の課題や意見が出てきます。
課題や反省をどうやって活かし、次の教室を良い物にするかが話し合われ とても良い時間になっています。
もう1つ指導内容の他に、振りかえりの中でとても重要となるテーマがあります。
それは、教室中の発言や行動から、子どもたちは何を考えているか、マイナスになる発言や考えを持っていないかを話し合い、どうやってプラスの性格や行動に導くきっかけを与えるかなどメンタルとなる部分も話し合われます。(特に女性コーチの子どもを見る目は鋭い!)
先週、「小さな出来事」で目に見えて性格が前向きに「変身」した生徒がいました。その生徒は並ぶ時も積極的に1番前に来ることもなく、発言する言葉も「出来ない」や、「別にいいんだ」などマイナスの言葉を使ったり、時にはあまり話さない時もありました。そんな傾向もあり、コーチはみんなその子に対して、プラスの言葉を沢山かけたり、頑張った時には「目を見て褒めたり」と、特に注意して指導していました。
気にかけるようにコーチが意識してからは、言葉も笑顔も少しづつ増え 教室も自分から動くようになっていましたが、先週の教室で1つのきっかけを与えたことがさらにその生徒を「変身」させたました!
その出来ごととは、鉄棒の時間に女性コーチが、「○○くん1番おいで」って、1番先頭に並ぶきっかけを与えてあげました。その後、その生徒は嬉しくて嬉しくて「俺1番」「俺1番」の言葉を連発です!
今までその生徒は最後が当たり前、僕は最後で良いんだって気持ちがどこかに合ったのかも知れません、でも小さな体験で1番を経験したことは幼児期では特に大切なことなんです。
それでは、何故1番になることや成功体験が必要か考えたいと思います。
下記には、幼児の自己能力は何を対象にしているか、どこからの評価で自分を成長させているかを8つ書きました。
①動きの獲得は運動経験によってなされ、運動経験は幼児期の自己概念の発達とも大きくかかわっている。
②幼児期は、ジャンプが出来た、逆立ちができたなど運動行動的な内容で自己 を捉えることが多い。
③身体運動的な有能感が自己概念の中核となっている。
④この有能感は、ただ運動をやればいいのではなく、「楽しく出来た」「出来た!」「やった!」という達成経験、成功経験を積むことで形成されている。
⑤この有能性の判断を大人からのフィードバックに強く依存している。
※上記④・⑤では、運動への関わり方や、大人のフィードバックが悪影響を及ぼす場合もある。
⑥保護者やコーチは、子どもと関わる時に注意して「課題達成経験の機会を沢山与える」こと「肯定的なフィードバックを与える」ことが大切である。
⑦課題を遂行することが子どもにとって、有能さを感じる重要な情報源になる
⑧子どもは大人からの評価をそのまま受け取る特徴もある。
上記の内容は日本発育発達学会発行の子どもと発育発達という連載書に記載されていました。
今回、紹介した子どもの場合1番に並ぶという行動や、言葉がその子に肯定感を与え、僕も1番になれるという成功体験へのきっかけ作りになったと思います。
米田コーチは日常でも肯定感を高める行動をしていました。
どのような、行動をしていたか少し紹介します。
「体育館に1番に行く」「1番最後まで練習する」このように、日常生活の中でも成功体験や肯定感を高める体験を増やしていたそうです。
たまに、みなさんもやりますよね?ゴミ箱にゴミを投げて入ったら「俺すごい」みたいな遊び、米田コーチはそんな日常の小さな遊びも肯定感を上げていたそうです!
小さな工夫や小さな行動って大切なんですね!
もうひとつ、日常生活で思い出しました!
生活が便利になることは、子どもにとって運動する場面を減らしていることになります、子どは歩いたり、階段の上り下りを面倒くさがったりしません。
日常生活の中でも工夫すれば、運動に結びつける場面は沢山あります!
そんな場面を出来るだけ多くする意識をしたいですね!
中村周平