こんにちは、藤岡修です。11月に入り、気温が一気に下がって寒くなりましたね。体調管理やこれからの季節はインフルエンザなどもあるので手洗いうがいをこまめに行うようにしましょう。また、10月にはカナダのモントリオールで世界選手権が開催されましたね。世界選手権をテレビで見ていてやっぱり体操は面白いなと感じました。白井選手の活躍がすごかったですね。ひねり王子と言われていたのが、今では個人総合でも世界の選手と互角に戦っていましたね。これからの更なる進化が楽しみですね。
さて、今回のスタッフブログは「色」をテーマとして書きたいと思います。以前、教室のことで奏先生と会話をしている時に色使いにも工夫をもってやってみてほしいと言われたことがあります。その時から色使いを気にするようになり、今回「色のチカラ」という本を読んでみました。
米田功体操クラブの教室では、カラフルなとび箱やマットなどの器具をたくさん使っています。カラフルな器具を使うことは、教室全体の雰囲気づくりになっていて明るさやわくわく感など楽しさ、おもしろさに繋がっています。
色には多くの種類があります。一般的に人が見分けられる色の数は1000万色くらいと考えられています。このたくさんの色を整理するためにいくつかの分類方法があります。そのうちの1つが「色の3属性」です。「色の3属性」は「色相」「明度」「彩度」の3つを総称したものです。「色相」は、赤・黄・緑などの色合いのことを言います。「明度」は、明るさの度合いを表します。明度は、低ければ低いほど黒に近づいていき、高ければ高いほど薄くなり白に近づきます。「彩度」は、色の鮮やかさを表します。彩度は、低ければ低いほどくすんで地味な色になり、高ければ高いほど色味が強く鮮やかで目立ちます。また、他にも「有彩色」と「無彩色」という分類方法もあります。「有彩色」は色味がある色で、「色相」「明度」「彩度」をすべて持っています。一方、「色相」「彩度」を持たない色が「無彩色」です。「明度」だけ持っており、黒・白・グレーといった色のことを言います。このように色にはたくさんの種類があり、いくつかの方法で分類されています。
このたくさんある色には、見ることや身につけることで人に様々な影響を与えます。ここからは、教室で多く使われている色がどのようなイメージや影響を子どもたちに与えているのかということを書きたいと思います。
・赤…太陽の赤、そして私たちの体中をめぐる血の赤。赤は生命を表す色として、地球と人類の誕生以来、私たちの生活に密接に関わってきました。興奮や情熱、愛といった激しいエネルギーの象徴ともされるこの色は、アドレナリンの分泌を促す効果があるため、やる気や自信が高まると言われています。
・黄…黄色はすべての色の中で最も明るく、光に近い色です。古代エジプトやマヤ文明では太陽の色と認識されており、太陽のように希望と喜びを与えて楽しい感情を生み出してくれます。他にも農耕民族にとっては稲穂やトウモロコシの色でもあるので、黄色は「豊作」を連想させ希望に溢れた色とされています。黄色には、気持ちを明るく前向きにすることや人の目を引き、注意を促したりもします。
・緑…山や草原、森といった自然を連想させる緑。緑にはストレスを緩和する働きがあるとされています。脳の興奮を落ち着かせることや安らぎを感じ、気持ちをリラックスさせる効果があるとされています。また、緑は暖色でも寒色でもない「中間色」で最も刺激の少ない色とされています。他にも協調性を表す色とも言われ、素直な気持ちにもさせてくれます。
・青…水や空、海の色として日常的に目にする機会が多く、爽やかで誰からも好まれやすい色です。青色には、心を落ち着かせ集中力を増す効果や体感温度を下げる効果などが挙げられます。また、青色は慎重で謙虚さを表し、真面目なイメージを持ちます。
・紫…情熱をイメージさせる赤と、冷静さをイメージさせる青が混ざってできた紫は神秘的かつ高貴な色とされています。紫は目に見える色の中で最も波長が短いため、癒しの効果があるともされています。また、閃きや思いつきなどのインスピレーションを高めて創造性を豊かにしてくれます。
・橙…温かさを感じさせる色であり、炎を連想させる色とされています。温かな印象を与えるとともに親しみやすい印象も与え、陽気で社交的なイメージを感じさせます。また、橙色はビタミンカラーとされており心身ともに元気にさせてくれたりもします。他にも温かなイメージから恐怖やプレッシャーによる心の不安や抑圧を取り除く効果もあるとされています。
このように色には、それぞれイメージを連想させたりそこから人の心に影響を与えたりもしています。この本を読んでさらに教室中での色遣いを意識するようになりました。例えば、走って側転などをする時によく手のつくところにマットを置きます。その時に黄色を選ぶようにしていて、黄色は希望やわくわく感をイメージするからです。赤色もいいなと思いますが、興奮から前へ突っ込みすぎて勢いばかりで形が上手につくれないんじゃないかと考えたりもします。また、倒立をする時のポイントとしてよく「マットを見て押す」と伝えます。マットを見ることで頭が上がり押し返しやすくなるからです。しかし、いざやってみるとマットを見ることを忘れたりするので目印を置いたりします。その目印も手のつくところの色と同じにならないように目立つ色を選ぶようにしています。他にも物を並べて置く時にカラフルにしたりあえて同じ色にしたり、落ち着いてやってほしい時などは青や緑などのものや目印にしたりしています。このように細かいですが、教室中はすごく色を意識するようになりました。子どもたち自身意識して見ているかはわかりませんが、目には必ず入っていると思います。それによってわくわくしたり落ち着いたり、何らかの気持ちの変化によって技術の向上や教室の雰囲気などに繋がればなと考えています。これからも教室が良くなるように色々な視点からアプローチをしていきたいと思います。