こんにちは!中村 周平です!前回のスタッフブログが4月、今はもう11月、来月には12月が来て、新年を迎えます。2月には誕生日が来て40歳になります。本当にあっという間に時間が過ぎていきます。40歳を目前にし、気持ちはいつも若いですが、身体は衰えてくるので身体のメンテナンスに気を掛けないといけないと思う近頃です。さて、今回のスタッフブログはコピーライター小西 利行さん著者の「すごいメモ」を読んでみました。
この本を知ったきっかけは、Eight(名刺管理アプリ)のフィードで紹介されていて、題名に惹かれ購入しました。メモの用途は忘れないように残しておくこと、それ以外でどんな効果があるのかにすごく興味を持ちました。まず、本を読んだ感想として、頭を整理する方法やアイデアを出す方法がたくさん、書いてあり、誰でも理解できるような解決策がいっぱい出ていました。内容としては4つに分かれていて「まとメモ」(ぐちゃぐちゃな情報を驚くほどスッキリする5つのメモ術)、「つくメモ」(メモからアイデアをつくり出し、仕事をドライブさせる6つのメゾット)、「つたメモ」(もっと伝える、もっと考えやすくなる。メモを使って人を動かす3つのメゾット)、「たつメモ」(達人のメモ術、拝見。仕事が出来る人は、自分流のメモ術を持っている)という区分けの中で、内容が書いてありました。この中で自分がなるほどと思った個所や仕事にも活かせると感じた個所をまとめて、整理し書いていきたいと思います。
■つくメモ1 ハードルメモ
①ルールがあると人は考えやすくなります。
たとえば、子どもたちに「自由に素敵な絵を書きなさい」というと、ちょっと困ってしまうのですが「3色だけ使って素敵な絵を書きなさい」というと、目を輝かさせて、どうしようか考え、驚くほど素敵な絵を仕上げたりします。これは「3色でどうすればいいのか?」という難題に向けて考え始められることで、とっかかりが生まれ、自由なときよりも考えやすくなり、かえって柔軟に発想出来るから。人は本当に、ルールがあるほうが考えやすいわけです。
▲ここでのポイントは、目的を明示して、超えるべきハードルを生み出すことで、考えるきっかけを生み出すメモ術です。体操教室の中でも、子どもたちにルールを決めることが、1つのハードルになり、やる気を引き出すスイッチになっています。例えば、前転ポーズを3秒でやるとか、逆上がり5秒以内に3回で出来るか!など、ハードルを決めるだけで、身体を動かす目的の意識が高まります。また、やる本人だけではなく、見ている保護者の方も出来るのかというワクワク感が生まれ教室全体で楽しめます。目的やゴールを分かりやすくすることで、やる気のスイッチを入れる。
②ハードルメモが、目的ときっかけを生む。ここまでお話ししているように自由に発想するのではなく、ハードルを設けて、それを超えることをルールにすると、アイデアの質は確実に向上します。そのようなルールをつくることを私は「思考のルール化」と呼んでいますがそのルール化はすべてのビジネスに当てはまると思います。そして「思考のルール」があれば、誰もがもっと簡単に、もっと効果的に仕事が出来るようになる。そのルールをつくるのが「ハードルメモ」なんです。さらに「ハードル」を超えることが「チームの合言葉」になり、結束力も高まります。たとえば、帝国ホテルが社内向けに使い続けてきた「ハードル」があります。「さすが、帝国ホテル」簡単すぎる言葉ですよね。でも実際に帝国ホテルではすべての従業員たちが、お客様から「さすが、帝国ホテル」と言われるように考え、行動しているのです。▲ここでのポイントは、ルールを作ることで共通の「合言葉」が生まれるということです。似たような話しで、メジャーリーグのヤンキースの話しを聞いたことがあります。ヤンキースでは、選手、スタッフ、グランドキーパー、スタジアムの清掃員、チーム道具係、ヤンキースにかかわる全ての人が「世界一のヤンキース」の一員として携わり、各々の仕事をこなしているのです。ヤンキース=世界一の一員という意識が選手やスタッフに根付いているということです。ここは1文字の中に、色んな意味が込められているので、言い表すことが難しいですが、今自分の頭の中で言葉が浮かんでいるのは米田功体操クラブ=“楽しむ”という言葉です。「子どもたちの可能性を広げたいという理念のもと、運動が苦手な子も得意な子も楽しんで好きになる体操教室を実施し、また人生において大切な考え方も体操を通じて伝える。」という企業理念を持ってやっています。これは、ふざける楽しさではなく、自分の挑戦していることや、苦手なこと、しんどいことでもどうやって“楽しむ”という方向に“方法や思考”を変えていけるかということです。自分自身、しんどいことや怖いこと苦手なことも楽しんでやってほしいという意識で接しているので、常に“言葉を選び”ながら、子どもたちにかける言葉を意識しています。否定的になりそうな場面も“楽しむ”ことや“どうプラスに変えるかを考えて接しています。
③3秒で書けるハードルメモ
仕事の目標を、ほんの少し変えてメモするだけです。仮に、こんな目標があったとします。「30代女性に売れる新商品をつくる」これは、よく見るタイプの「目標」ですが、このままでは、なんだか考えづらいですし「さすが帝国ホテル」のように人の行動も促しません。それはまだ「思考のハードル」になってないからです。では、こうすればどうでしょう?
「それは本当に、30代の女性に売れる新商品か?」これなら、考えやすいと思いませんか?実は、これが「ハードルメモ」。3秒もかけずに効果を上げる魔法のメモ術です。先ほど挙げた、帝国ホテルの目標が、たとえば「帝国ホテルのサービスを向上する」だったとすれば
「それは本当に、帝国ホテルのサービスを向上するのか?」となります。「それは本当に、○○〇するか?」これだけで考えるきっかけになり、アイデアのハードルになるのです。 ▲ここでのポイントは「目標をハードル化し、課題を与える」ことです。体操教室でも「それは本当に〇〇するのか?」と教室と照らし合わせて、プログラムを考えます。例えばこれで本当に上達するのか?これで、本当に子どもたちは楽しめるのか?これで、本当に内容とレベルは合っているのか?など“それで本当に良い”のかを考えます。ここに目標を付け加えると、これで本当にバク転が出来るのか?これで本当に側転が出来るのか?これで本当に逆上がりは出来るのか?と目標を入れることで「目標(明確なゴール)ハードル化(ルール)課題(それは本当に○○か?)」というサイクルの中でプログラムを考えることになります。プログラムを作成する時に、上のようなことを考えながら作成し、実際に“行動⇒振り返り⇒プログラムの作成”を繰り返していくことで指導のレベルを上げていきます。プログラム作成時に考えながら作成することで「思考の幅が広がり」1つの運動に対して、子どもたちに伝えたいポイントは同じでも、色んな練習方法でアプローチすることに繋がり、子どもたちは飽きずに1つの技を楽しんで習得することに繋がっていきます。
ここまでが「すごいメモ」読んで気になった個所と自分の感じたことも照らし合わせて書いてみました。
最後にもう1度整理すると・・・
① 目標には“ルール”を与えて、アイデアを出しやすくする。
② 目標には“ルール”を与えて、越えていくことで共通の「合言葉」が生まれ行動を促す1フレーズになる。
③ 目標(ゴール)をハードル化(ルールを決めたら)したら、課題(それは本当に○○か?)でさらにいいアイデアを引き出す。
ということになりました。今回スタブロを書いて、気づいたことを現場に取り入れ、子どもたちとの関わりがより良い時間になるように、学びを活かしたいと思います。次回も、今回の本で紹介出来なかった、アイデアを引き出すメモ術などを整理して紹介したいと思います。
中村 周平