HOME > スタッフブログ > 『学校の「当たり前」をやめた』

スタッフブログ

2020.09.11
『学校の「当たり前」をやめた』
こんにちは、藤岡修です。
6月から教室が再開して、3ヵ月が過ぎました。子どもたちはたくさん汗をかきながらも楽しそうに身体をいっぱい動かしています!子どもたちの笑顔をまた見ることができて、ほっとしている自分がいて、嬉しい気持ちになります。状況的には変わらないので、消毒やマスクの着用等は継続していきます。そして、改めて今まで教室ができていたことは当たり前ではないと実感させられました。
また、この5月から米田功体操クラブは、YouTubeを新たな取り組みとして始めました。そして、先日チャンネル登録者数が500人を突破しました。よく見ています、とお声がけされたりと、ありがとうございます!これからも色々な動画を配信していく予定ですので、楽しみにしていて下さい!



さて、今回僕は『学校の「当たり前」をやめた』という本を読みました。

麹町中学校の校長であった工藤勇一さんが書かれた本になります。この本には、工藤さんの取り組みや考え方が書かれてあります。注目されている取り組みの中には、「服装頭髪指導を行わない」「宿題を出さない」「中間・期末テストの全廃」「固定担任制の廃止」などがあります。僕自身、そんなことが可能なのかと驚きました。なぜそういった取り組みができて、変えることができたのか、そこには「目的」を見据えて最適な「手段」を見つけ出すこと、と書かれてありました。工藤さんが思う子どもたちにとって学校の「目的」とは、「社会の中でよりよく生きていけるようにする」とあります。その「目的」がぶれないこと、そして「手段」を選ぶことでこういった取り組みを可能にしたのだと思います。

では、米田功体操クラブの「目的」を考えた時に1番に頭の中にでてきたのが、『子どもたちの可能性を広げる』でした。子どもたちの可能性を広げるとは、

◯運動が得意な子も苦手だと感じている子も楽しんで好きになってもらうこと
(子どもたちのそれぞれの"できた"をつくること)

◯10個のテーマを体操を通じて伝えること
(子どもたちの将来に必要なこと)


体操教室では、毎回プログラム(1時間の授業内容)をそれぞれ担当の先生が考えています。そのプログラムは、先生たちで決めた学年ごとにできるようになってほしいことに沿って作成しています。また、期ごとに発表もあり、その種目と内容も決めています。
そのプログラムを作成する際にできるようになってほしいことや発表のことばかりにとらわれて、子どもたちの足りない部分やレベルに合っていなかったりするとこれは手段が目的化になってしまっています。またそれは授業中でも同じことが言えて、子どもたちの動きや様子、表情を気にせず作成したプログラム通りに行う。これも手段が目的化になってしまっています。
そうならないよう、子どもたち1人1人のことを知ること、把握することが大切だと考えています。プログラムの作成、授業中に臨機応変に対応できるか、またその子に対しての言葉がけなど「目的」がぶれないよう常に意識していきたいと感じました。


次に10個のテーマについてですが、これは教室の始めにみんな伝えています。みなとみらい教室でも「もう覚えたよ!」「前にも聞いたね!」という声が多くなってきました。この10個のテーマは、何度も繰り返し伝えることで頭に入り、みんなが大人になって壁にぶつかった時にこのテーマを思い出してほしい、そしてその壁を乗り越えてほしいという気持ちで米田先生が考えたものです。
この本を読み終えてから、テーマをみんなに伝えている時に「目的」を意識して伝えられていたか、と自問した時にそこまで考えられていないことに気づかされました。10個のテーマの大切さを改めて感じました。そして、授業中にもテーマに沿った言葉がけや問いかけなど工夫や改善できる部分がたくさんあるなと感じました。


僕自身、改めて米田功体操クラブの「目的」を見直すきっかけになりました。『子どもたちの可能性を広げる』そこには、運動が得意な子も苦手だと感じている子も楽しんで好きになってもらうこと、10個のテーマを体操を通じて伝えること、があります。何のために米田功体操クラブがあるのか、その手段の1つとしての教室があって、その中での授業やテーマ、子どもたちとの関わり方、そこに目的を忘れず、行動をしていきたいと思います。