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スタッフブログ

2023.01.15
『原因と結果の法則』
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。2022年もスポーツ界は大変盛り上がりましたね。北京オリンピックでは平野歩夢選手のスノーボード金メダル、ボクシングでは井上尚弥選手の4団体統一王者、野球界では大谷翔平選手の活躍、村上宗隆選手のホームラン新記録、佐々木朗希選手の完全試合、サッカーワールドカップのベスト16などたくさんの感動が生まれました。体操界でも世界選手権で橋本大輝選手の個人総合優勝、渡辺葉月選手の平均台優勝と大活躍の年でした。観ている人に勇気と感動を与えてくれるスポーツは本当に素晴らしいとあらためて実感しました。今年もどんなドラマが生まれるのか!今からワクワクしています。

さて今回私はジェームズ・アレン著「原因と結果の法則」という本を読みました。この本は1902年に発表され、今もなお世界中で驚異的なロングセラーになっている本です。現代成功哲学の祖として知られるデール・カーネギーやアール・ナイチンゲールなど、様々な作家に影響を与えた一冊としても知られています。
私は現在女子選手コースの指導をしています。指導の場で選手の個性、実力を最大限引き出すことができているのか、的確なアドバイス、サポートができているのかを日々考えています。この本には環境の捉え方や自分の心の管理などについて記載されています。以下に本の中で印象に残った言葉を紹介したいと思います。
■人間は思いの主人であり、人格の制作者であり、環境と運命の設計者である。「私たちの環境を創っているのは私たち自身である」ということに加えて、私たちは良い結果に狙いを定めながらも、その結果と調和しない思いを巡らすことによってその達成をみずから阻害し続ける傾向にある。

■自分の心をしっかりと管理し、人格の向上に努めている人たちは、「環境は思いから生まれるものである」ということを熟知しています。なぜならばすでにかれらは、環境の変化と心の状態の変化がつねに連動していることに気づいているからです。

→環境とは自分自身で創り上げていくものであり、思いから生まれるものである。環境は自分自身の考え方次第で良い方向にも悪い方向にも変化をする。自分の置かれている状況を理解し、心を管理して行動している人は目標、結果に結びつく思考になっている。またその思考を持つ人は人格の向上を常に意識していると感じました。上手になりたいけど練習はやりたくない、上手な選手を育てたいけど自分で苦労はしたくない、それでは成り立たない世界を理解しなければいけません。

■人間を目標に向かわせるパワーは、「自分はそれを達成できる」という信念から生まれます。疑いや恐れはその信念にとって最大の敵です。よってそれらを抱き続けているとき人間は自分の前進をみずからことごとく妨害しているに等しいことになります。

■人間は、もし成功をめざすならば、自分の欲望のかなりの部分を犠牲にしなくてはならないのです。私たちの成功は、私たちがその達成をどれだけ強く決意し、その計画の上にいかに強く心を固定するかに加えて、自分の欲望をどれだけ犠牲にできるかにかかっています。自分の心を高めれば高めるほど、より気高く、より公正な人間になればなるほど私たちの成功はより大きなより祝福された、より持続的なものになります。

→目標を達成するためには絶対的な信念が大切になります。「絶対にできる!」この言葉を常に意識して迷いや恐れに立ち向かい前に進まなければいけません。また自己犠牲とは利他の精神と捉え、人のために何ができるか、選手のために適切なアプローチは何か様々な角度から正解を導き出す必要があります。そのために日々自分の心を高めていかなければいけないと感じました。


今回この本を読んで感じたことは、やはり人間性の大切さです。「原因と結果の法則」とは何か特別な方法や手段ではなく、人格を向上させる、自己犠牲の精神などであり、自分自身の心を管理して心の状態をより良い方向へと変えていくことなのです。環境への不満や愚痴からは良い心は生まれません。環境とは自らの心が創り上げていく場所です。目標を達成するために上質な環境を創り上げていくことが大切であることを感じました。

2022年の米田功体操クラブ女子選手コースは、クラブとしても個人としてもとても良い経験を積むことができました。今年も選手たちが自分の実力を発揮できるように全力でサポートをしていきたいと思います。また女子選手一人ひとりが掲げる目標に少しでも力になれるように日々「心」を意識して指導をしていきたいと思います。

米田功体操クラブ 
小川泰弘