『選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義』
こんにちは。今回のスタッフブログはスイミングの荒井です。朝晩は寒く、昼は暖かいといった何を着て出かけるのか悩む季節ですね。
今回はそんな選ぶという行動の仕組みについて学べる本を読んでみました。
私が読んだ本は「選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義」です。
人は常日頃より大きいものから小さいものまで選択をしながら生きています。この本ではその「選択」はどの様な力があるのか、どの様な手順をもって人は選択肢を絞っているのか等を著者の研究を基として説明してくれています。その中で今回私が新しく学んだ点を抜粋して紹介したいと思います。
①選択は動物の本能である
人に関わらず動物も選択する本能を持っている。動物も人と同じ様に「自分の意思で選択をする」というのが結果に関わらず必要であり、それが出来ないとストレスとなって現れるのだという。
本書では動物園と野生動物の寿命の違い、平社員と社長の寿命の違いなどで具体例をあげている。結果はどちらも自身で選択できる野生と社長の方が長く、健康値が高いそうだ。
この事から私は、小さな事でも「選択した」と自身で感じれば健康(幸福)値があがるのではないかと感じ、教室の中でも子どもたちが
考える→選択する→実行する といったプログラムをなるべく取り入れていきたいです。
② 選択肢は多ければいいわけではない
選択する事が本能であり、選択で幸福値が上がるのではないかと①で書いたのにさっそく矛盾してしまうような内容ですが…
人は選択肢が多いほど選べなくなってしまうこともあるそうです。著者の実験でジャムの販売をしたところ選択肢が少ない方が売れ行きが良かったというのです。
人は選択肢があまりに多すぎると決断が遅れてしまったり、自分の選択に満足しきれなかったりするそうです。
この事からもし、教室中に何かを選択させるときは選択肢をある程度しぼったり、具体的にどの様な成果や結果があるのかのイメージを共有してあげたりする事が必要ですね。
③選択肢を創造する
最後にこれまで選択の力や選択の難しさを紹介してきましたが、その目の前にある選択肢は果して自分にとって本当に価値があるものなのでしょうか。
選択という行動のその前に選択肢を創造することが、自身の可能性の広がりや豊かさの増加につながっていくというのです。
この本で私が最も印象に残っているのが
「選択とは、発明することなのだ」という言葉です。
この本を読む前は選択とは、選択肢の中から最良の物を選んでいくものだとなんとなく感じていましたが、制約はなく自由に創造することも可能なのだなと学ぶ事が出来ました。
最後になりますが、今後も子どもたちが「選択」することになった時、新しい選択肢を創造できるように日々のレッスンに取り組んでいきたいです。
長く固くなってしまいましたが、他にも様々な実験などが載っていますので、興味を持たれた方は是非読んでみてください。
荒井厚