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スタッフブログ

2012.04.03
『オリンピックが目指すところ』
皆さんこんにちは。米田です。
桜の開花も始まり気候も春になってきましたね。冬の体育館はとても寒かったですが、最近は動きやすい気温になっています。
また、4月に入り新年度の始まりです。江古田教室は7日スタート、横浜教室は8日からスタートします。新しい子どもたちとの出会い、新しいクラスになっての子どもたちのこれからの成長が楽しみです。

さて、先日JOC(日本オリンピック委員会)のオリンピアン研修会に参加し、オリンピックについて学んできました。


今回のスタブロはオリンピックをより知ってもらうため、そして自分自身の理解を更に深めるためにも「オリンピックが目指すところ」というテーマで書いていきたいと思います。

まずは、オリンピックは誰が作ったのか。ご存知でしょうか?

答えは、、、
⇒ピエール・ド・クーベルタン(フランス人)1863年~1937年です。
クーベルタンが29歳のときに古代オリンピックを近代オリンピックとして復活させることを宣言したのです。

古代オリンピックとは、神を祭る大会として紀元前776年~紀元後393年に約1200年近くもの間に開催されていたそうです。紀元前、紀元後と言われてもまったくピンとこないですが、とにかくすごく前にギリシャで開催されていた大会です。
この大会が近代オリンピックのモデルのとなり復活したのです。


そして、このブログを通じて伝えていきたいことである、オリンピックの創設者クーベルタンが「オリンピックで目指したこと」は何なのか?

それは、
■スポーツをすることによって、精神と身体と知性の調和のとれた若者を育成する。
■異なる国や地域の人々とスポーツを行うことで、互いに相手を尊重し、自分とは異なる相手の文化や考え方を理解し、偏見を減らす(異文化理解、世界平和)。
■スポーツを通じてより良い人間が増えれば、その社会がよくなり、その国がよくなり、世界がよくなる。⇒平和でより良い世界の構築

これを僕は研修会で学び、スポーツに関わるすべての人に大切なことだと感じました。スポーツを通じて技術を学び結果を残すことが目的ではないということです。とても大きなイメージですが、最終的には世界の平和を目指し、そのための人間形成をスポーツによって学んでいくこと。
僕がこれから指導者として目指すべき方向を考えさせられました。
あらゆるスポーツの世界一を決めるというよりも、オリンピックを通じて世界の平和を目指しているのです。


そして、オリンピックにはIOC(国際オリンピック委員会)が掲げるオリンピックの価値として、3つのキーワードがあります。

①Excellenceエクセレンス(卓越性)
スポーツや仕事、日常生活においてもベストを尽くす。勝利のためだけではなく、参加し、自分の目標に対して前進し、そのために努力すること。身体を心と意志のバランスをとる。

②Friendshipフレンドシップ(友愛)
世界中の個人と人々の間でお互いに理解するためのツールとして、スポーツを考える。オリンピック大会は、政治、経済、性、民族、宗教などの違いを乗り越える人間性(ヒューマニティ)を鼓舞し、それらの相違にもかかわらず友情を築く。

③Respectリスペクト(尊重)
自分自身や自分の身体を尊重し、他人を尊重し、ルールや規則を尊重し、スポーツと環境を尊重する。スポーツに関しては、フェアプレイを守り、ドーピングや他の非論理的な行為と戦うことを尊重する。

更に、★オリンピックの理想を示す言葉として
「参加することに意義がある」
~オリンピックで重要なことは、勝つことではなく、参加することである。同様に、人生で大切なことは、成功することではなく、よく闘った(努力した)ということである。~
という言葉があります。
これは、教室のテーマとしても掲げていることですが、どんな時でも、どんな状況でも全力を尽くすということです。自分が目標として掲げたことに対しては、結果ではなく全力で取り組むこと、スポーツを通じてお互いの考えや行動を理解すること、自分自身や相手、ルールや規則を尊重すること。
3つのキーワードとして掲げられていることも、スポーツで伝えることのできる大切なことですよね。


更に更に、
★オリンピックの理想を示す言葉として、
「より速く、より高く、より強く」
より高いパフォーマンスを通して、人間の完成に向けて永久に励む(努力する)こと
・単に競技力の向上だけを意図するのではなく、競技力を高める中で、人間としても日々向上していくことを目指す考え方。
・他人と比較しての優劣ではなく、基準はあくまで自分自身であり、現在の自分から、一歩でも前に進もう、そのために行動しよう、ということ。


こうしてオリンピックを学んでいくことで、生きていくなかでも大切なことを教えられ考えさせられます。
今年行われるロンドンオリンピックを通じて、僕たちはアスリートから何を感じ、また子どもたちに何を伝えることができるのでしょうか?

オリンピックの教育的価値として
①努力から得られる喜び
②フェアプレイ
③他者の尊重
④卓越性の追求
⑤からだと意志と心のバランス
これら5つが挙げられています。

僕自身は、オリンピック経験者としてこれらのことを体操を通じて伝えることができればいいなと感じたと共に、スポーツに携わる大人が伝えていかないといけないことだと、使命感も同時に感じました。

長い文章になりましたが、とても素晴らしい研修会だったのでスタブロにて報告させていただきました。この文章は研修会での講師:田原淳子先生(国士舘大学/JOC事業・広報専門部会)の講義を参考にし、引用させていただきました。
オリンピックを応援してくれる人が増え、2020年の東京オリンピックが実現するためにオリンピックを学び、今後も発信していきたいと思います。


最後に2つオリンピックの豆知識です!読んでください。


◇◇豆知識◇◇
なぜオリンピックが4年に一度の開催なのかというと、‘リットル’‘グラム’などの単位と同じように‘オリンピアード’という単位があるそうです。それが4年ごとの単位で、古代オリンピックはこの単位にしたがって大会を開催していたそうです。近代オリンピックが4年に一度のわけは、オリンピアードという単位があったからです。

◇◇豆知識◇◇
オリンピック・シンボルである、五輪旗は「青、黄、黒、緑、赤」の5色ですが、なぜかというと、この5色に白を加えた6色で世界のほとんどの国旗が描けたことから、世界は一つという意味が込められているそうです。また、5つの輪は5つの大陸の団結、オリンピック競技大会に世界中から選手が集うことを表しています。

オリンピックのシンボルからも世界は一つであること、世界の平和を目指していることを知ることができます。


今年はいよいよロンドンオリンピック(開会式7月27日~閉会式8月12日)が開催されます。そして、2020年のオリンピックに立候補している日本にとってはムーブメントを起こすための大切な年になります。

オリンピックの素晴らしさを皆で体感しましょう!

ありがとうございました。
米田功