みなさん、こんにちは。新津です。朝晩の寒さも日に日に増し、冬らしい季節になってきましたね。
今回、私が読んだ本は92歳のシスターさんの著書『ゆっくり変わる』です。
ボクは歩くのが遅い。いつものろのろ歩いている。
のろまなやつだとからかわれる。
もっと急げと怒られる。
セカセカ早歩きのアリ君やぴょんぴょん跳べるバッタ君がうらやましいと思ったこともある。
堂々と歩くカブトムシ君なんて、まぶしいくらいに憧れる。
だけど最近、それでもいいじゃないかと 思うようになってきた。
ゆっくり歩くこと。
ボクにはこれがあっているんじゃないか。
ゆっくり歩けば、まわりがよくみえる。
小さなことにもすぐに気づける。
歩くことに疲れたら、途中でのんびり休むこともできる。
1ミリ1ミリ、前に進むんだ。
なによりも、ゆっくり歩くのは、とてもボクらしくて、これが自分にあっていると感じるようになってきたんだ。
だから、ボクはゆっくり歩く。
ゆっくりと、ゆっくりと。
この本の冒頭にある詩です。挿絵にはカタツムリさん。これを読んだとき、心が暖まりジーンとほどけていくような感覚になりました。
変化を求めるならばまずは自分自身を「明らかに」しよう。無理をして、自分を大きく見せる必要も、今の自分を否定する必要もない。今のあなたを十分認めた上で、向上心を望み持ったときには、ゆっくり変わりましょう。ちょっとずつ積み重ねていくこと。どんなに小さな歩みでもいい、『大切なのは続けること』とあります。
本の中ではヴィクトール・E・フランクルという精神科医の実存分析という哲学の紹介があります。
【3つの価値】
「何かができる、創り出す、行動する」という価値
「何かを体験する、感動する、感情を味わう」という価値
「態度を変えることで自分や周りを素晴らしいものに変化させる」という価値
3つ目のエピソードとして、毎日病室で寝たきりのおばあさんがいます。ある朝、彼女は窓の外を歩く勤め人たちの姿に元気がないことに気づき、思いつきます。それまで身だしなみも整えなかったおばあさんですが、翌日から髪をとかし、薄化粧をし、身なりを整えて車椅子で外へ出て、笑顔で勤め人たちに声をかけ始めたのです。最初は誰もおばあさんに目をとめることはありませんでしたが、数日経つうちに、自分から彼女に挨拶をする人も出てくるようになりました。その数はどんどん増えて、おばあさんは最後まで幸せに生きることができました。
自分の置かれている環境や、立場、年齢関係なく、そこで周りの人を非難したり、愚痴をいうのではなく、まずは自分自身の態度を変えてみる。
誰もが価値を生み出すことができる。
先日、子どもの引退試合がありました。バスケットボール、スタメンの5人にはずっと及ばず…。それでも、厳しいけれど強い言葉で背中を押してくれるコーチ、コートの中では激しいプレイを魅せてくれて、ここに立ちたいと常に思わせてくれる仲間に支えられてなんとか続けてこれました。
引退のかかる予選試合から、出場時間2分!もらえて、次は3分、最後は6分出してもらうことができ涙の引退となりました。
8年間コツコツと小さな変化を積み重ね続けることのできた息子に『大切なのは続けること』を教えてもらったようにも思います。
さて、2月のチャレンジャーカップに向けて今月から練習が始まりますね。
いつものレッスンとも少し違う、先生たちが作り出すピンとした緊張感のある練習会。一つ一つ吸収しようとする子どもたちの真剣な眼差し。
小さな変化を親子で楽しみながら本番を迎えてほしいです!
新津