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スタッフブログ

2017.02.20
『一流組織の作り方』
こんにちは!今回のスタッフブログは久保田和貴です!
2月に入りましたね!僕は花粉症持ちなので…すでに花粉症の症状が出て苦しみ始めています…笑 まだまだインフルエンザなどの感染症が流行していますね。皆さんも体調管理にお気を付けください。そして暖かい春を待ちましょう!


さて、今回のブログのテーマは「一流組織の作り方」です。
僕は先月、アチーブメント株式会社主催の講演会に参加させていただきました。講師の先生は、北海道日本ハムファイターズ・内野守備走塁コーチ兼作戦担当の白井一幸さんでした。なぜファイターズが常勝チームになったのか、日本一のチームに成長したのかということを「一流組織の作り方」という題材で講演していただきました。スポーツ指導という同じ立ち位置の方の講演だったので、とても共感できる内容ばかりでした。今回のブログでは、現場でもすぐ実践できると感じた講演会の内容を紹介させていただきたいと思います。



■【強いチームとは】
♦みんなが一つの目標に向かう
♦<個人の目標>よりも<チーム全体の目標>を目指す(チームの目標=個人の目標)
♦プレーヤー以外の人も全員が同じ目標を共有している

…まず組織の全員が同じところを「目指す」ということから始まるということです。目指すことは誰にでも、いつからでも、今すぐにでも始めることが出来ます。「組織はみんなが同じ方向を向いたときに動き出す、それがチームワークとなる」ということです。
また、「個人を良くすること=チームが良くなる」ではなく、「チームを良くしていくこと=個人が良くなる」ということをおっしゃっていました。

■【日本一を目指すために…】
♦日本一の気持ちを持ち、日本一の練習をする
♦その日、その日で日本一になれれば(日本一の練習をすれば)、日本一になれる
♦毎日毎日、日本一を目指す。それにふさわしい取り組みをする

…目指したら、その目標に対する気持ちを持ち、その目標に向かったふさわしい取り組みをするということです。日本一になりたいのなら、日本一になるための日本一の行動をその日その日で行う、そうすれば日本一になれるということです。日本一になるためのふさわしい練習・行動は誰にでも出来るということです。

■【間違いの3つの原則】
①結果に対して怒る
②原因について教える
③猛練習させる

①…怒ることは、何のプラスにもなりません。

②…原因について教えるということは、答えを教えているのと同じです。それでは成長がありません。しかもミスをした原因は本人が一番分かっているのです。つまり、その仕事のポイントは最初の1度しか伝えないということです。何回も言わないということです。じゃあどうすれば良いのか…それは聞き上手になるということです。「なぜミスが出のか、その原因はどこだろう?」→「ではどうすれば良かったのだろう?」というようにミスをした人自身が原因に対しての答えを自ら話せるように上手に質問をするということです。

③…人はやらせられればやらせられるほど、さぼります。

「結果に対して怒る」⇔「励ます」
「原因について教える」⇔「質問する、話をしてもらう」
「猛練習させる」⇔「自らやる環境を整える」
という循環にしましょう。

ここからは、印象に残ったワードを箇条書きで紹介させていただきます。

・目標に対して意識して出来ることを全力でやる。全力でやっている人は信頼を得る。

・手を抜いている人を一回見逃してしまったら、毎回見逃さなくてはいけなくなる。そうすると、見逃されたい人が自分の元に集まるようになる。それが一番怖いこと。とにかく見逃さず言い続ける。言い続けることで、何も言われなくてもやるようになる。

・その選手、チームが成長するために必要なことは何か、それを言い続ける。自分が嫌われようがそんなことは関係ない。今の評価は関係ない。いずれ分かってくれる。

・日本一になるために特別なことは何もない。責任と役割を全員が果たすことで結果が出る!

僕は講演を聞いて、指導者として特にピンときたのは【間違いの3つの原則】です。
僕は普段選手コースの指導をしています。やはりどうしても練習が上手くいかないとイライラして怒りっぽい口調の指導になってしまいがちです。怒っても何のプラスにもならない…分かってはいるのですがこれがなかなか難しいんです。どうしても「怒る」という外的コントロールを用いることで選手を支配しようとしてしまいます。なぜなら、外的コントロールを用いるほうが選手たちの動きがすぐ変化するということが分かっているからです。これは僕自身も選手時代に経験してきたことでもあります。「次しっかりやらないと、また怒られる…」と思いながら必死で練習していたことを思い出します。ですがこれでは選手は指導者に対し萎縮していくだけで、「怒られないように頑張る」という感じになってしまいます。そうなると、誰のために頑張っているのか分からないですよね。しかも自主性もなくなっていきます。自主性がなくなると、自ら練習をすることもなくなります。すると、ただやらされているだけの状態になってしまいます。やらされている練習では、サボるようになります。悪循環です。やはり怒ることは何のプラスにもなりませんね。

また僕は、選手が失敗したときは原因を「考えさせる」というよりも「お説教っぽく教えてしまう」ということが多々あります。講演を聞き、原因をくどくど教えることは選手自身の成長には繋がりにくいのだな…と感じました。これからの僕の指導では「聞き上手になること」を意識したいと感じました。なので指導現場に戻ってからは、今まで原因を教えていた部分を「今のミスはどこが原因だと思う?」「じゃあどうすれば良かったかな?」というように選手に質問をして選手自身に答えてもらうということを実践しています。こうすることで選手も自分で考えるようになり、より練習もポイントを意識して頑張るようになります。
また、選手に質問をして答えてもらうという指導は「自分の考えを口に出して会話をすることが出来る選手が育つ」という利点もあります。何か言われて「はい。」としか答えられない選手はたくさんいます。イエスマンになってしまい、普通の会話ができないのです。一流の選手というのは、自らの考えをしっかり持っていてそれを口に出すことが出来ます。そして会話での受け答えが非常に上手いです。自主性を育てる意味でも、「会話ができる選手」というのは一流になるために非常に大切なことなのです。これは一社会人としても同じことがいえるのではないでしょうか。
僕は【間違いの3つの原則】から学んだことを活かし、今までの指導を見直して現場で実践していきます。

いかかでしたでしょうか。一流組織の在り方、そしてその組織を作り出し継続させる方法がそこにあるということです。それは特別なことではなく、誰にでも実行可能なことばかりです。ぜひ、参考にしてみてください。

久保田和貴