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スタッフブログ

2010.07.10
空間能力
こんにちは。セオです。
先日、ジャパンカップを観戦してきました。
日本の男子は本当に強いです。
美しい体操!そして着地までかっこいい!!
外国の選手は身体が大きくダイナミック。日本人にはない筋力の強さで豪快さ、高い技を見ることができました。
簡単そうに空中で技を披露する姿は、あまり体操に興味がなく観戦に来られた方々にも圧巻だったのではないでしょうか。体操の面白さがもっと広まればいいですね。

それにしても一流選手は運動能力だけでなく空間能力も優れていると改めて感じました。
体操だけでなくサッカーワールドカップを見ていても感じます。
高い身体能力と共に、グラウンドの中で自分や相手の位置を確認しながら動いたり、ボールが飛んでくるコースを読み取る空間能力は本当に凄いです。

さて、前回のブログで‘色’について取りあげた際、「色は空間能力を高めます」と書きました。空間能力に優れている職種は画家、建築家、パイロット、写真家、インテリアデザイナー、発明家など。なんか勝手にかっこいいと感じる仕事です。
でも空間能力は体操とどうつながるんだろう・・
それで今回は空間能力について少し勉強してみようと思いました。


空間能力とは、
物の形や位置関係を把握するだけでなくイメージする能力です。
空間に占める割合、大きさ、動きなどを思い浮かべて物体を回転させたり、違う方向から見た様子を想像することができる能力のことをいいます。例えば、飛んでくるボールをキャッチしたり、狙った場所に打つことや、地図を見てその地形の構造を把握するなど。

体操でいえば、手放し技で手を放した瞬間自分の体の位置を把握しその体がどこに向かって動いていくかをイメージし察知する能力、ゆかの演技で技をしながらコーナーまでいく、目をつぶって頭の中で演技をイメージ練習したり、上手な人の演技を見てまねをするとか・・・そう考えると全ての行動に関わってきますね。
前にNUMBERという雑誌で「小さい頃の内村選手は人形で技をシュミレーションして遊んでいた」というご両親の記事を読みました。
より優れた競技者は運動能力と共にこの空間能力も高いということがわかります。


この空間能力は男性の方が優れているといいます。
男性は右脳が発達して生まれ、女性は左脳が発達して生まれる傾向にあるからです。空間能力は視覚、聴覚など複数の感覚器の協力で成立し右脳によってコントロールされます。
だから男性は空間能力に優れ、女性は言語能力に優れているといわれるんですね。

人間は原始時代から男女の仕事の役割分担がされていて、男は狩りに行って食料を調達すし、女性は近くの人と協調を図りながら子どもを育てていました。このような生活が長く続いたために男女は様々な違いを持つようになったといいます。男性の場合は獲物をしとめるために自分の距離と、自分が持つスピードを駆使して獲物をとらえるために空間能力が発達しました。

しかし脳の性差はいずれも古脳の本能的な働きであり、新脳には性差はないようです。
それより、生まれてからの「男の子だから男の子らしく・・・」「女の子だから女の子らしく・・」といった養育や教育における異なる環境刺激によって神経回路が新脳に作られていきます。その中で男の子は小さいころからプラモデルやブロックなど空間能力を発達させるような遊びを好むので、その能力が発達するのではないかと考えられるようです。
新脳は教育次第でどのような脳にもなる・・女性でも小さい頃からの訓練で空間能力が高くなるということのようです。確かにそんな女子選手はたくさんいますね。


人間の才能はスポーツするにしても勉強するにしても空間能力がしっかりしていないと脳内情報がゆがみ、ゆがんだ情報は新しい発想を作れないらしいです。空間能力は運動にも勉強にも大きく影響すると。

なにか調べれば調べるほど空間能力は脳と密接に関わっていて奥深いものだということがわかりました。また今度、ハッと思う出来事があった時に違った目線から調べてみようと思います。