こんにちは!佐久間萌子です。あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。さて、2018年はみなさまにとってどんな1年だったでしょうか。私は4月に入社して、競技をする側から指導する側へと変わり、子どもたち、そして先生方からたくさんのことを学ばせていただいた1年になりました。このような環境にいること、とても感謝しています。昨年を振り返る中で、指導者として、また人として、もっともっと成長したいと思い、今回、「成長の法則」という本を読みました。
この本には、著者自身が試行錯誤の結果、見つけた「成長の黄金律」が書かれていました。いくつか紹介したいと思います。
*失敗を歓迎する
・積極的に行動し、どんどん失敗しよう。成功者はみな、成功するまで何度も失敗を経験している。何かをしようとすれば、失敗を避けることができない。
失敗は、結果的にうまくいかなかっただけである。失敗から学んで、やり方を修正し、粘り強く努力を積み重ねて、ようやく結果が出るのだ。
「失敗は成功のもと」ということわざがあります。失敗してもその原因を追求したり、欠点を反省して改善していくことで、成功に近づけることができるという意味です。私自身も失敗から学び、もう一度挑戦し成功に変わった経験がたくさんあります。
教室の中でも、技ができなかったり、失敗をしたりすることがあると思いますが、その失敗こそが、成功へ近づき、次につながります。そしてそこで諦めるのではなく、もう一度挑戦するという気持ちを持つことが大事になってきます。諦めることも一つの選択になりますが、もう一度挑戦をするという気持ちを子どもたちに体操を通して伝えていきたいと思います。
*ひとつの目標に集中する
・多くの目標を持つことは、間違いではない。間違っているのは、それらを同時に達成しようとすることだ。たとえば、一度に五つの大きな目標を達成しようとしても、おそらくどれも成功しないだろう。
人間の心は、目標を追い求めるようにできている。しかし、標的が多すぎるとどこにエネルギーを集中していいのかがわからなくなる。その結果、ひとつの目標から別の目標へと心がうつろい、特定の目標に集中して着実な進歩を遂げることができなくなるのである。
あれもこれもという姿勢でいるとエネルギーが分散し、力を集中することができなくなる。それに対しひとつの大きな目標に力を集中すれば、レーザービームのように焦点を当てることができて、目標を達成しやすくなる。そうやってひとつの目標ができたら、次の目標に移ればいい。
教室のプログラムで子どもたちにこれをやってほしいと思うことがたくさんありますが、それを1種目の15分の中で全部詰め込んでしまうと全部が中途半端になってしまい、結局なにを伝えたかったのか、なにを伝えられたのかが曖昧になってしまうことがありました。ある先生に、「やりたいことはたくさんあると思うけど、今日は○○を頑張る」と1つに絞って伝えることで、子どもたちが、今日は○○することを頑張った、○○の練習をしたんだと分かりやすくなると教えていただきました。実際に教えてくださった先生の授業は、子どもたちに伝えていることはとてもシンプルで、なおかつ分かりやすいです。何より、先生が伝えている1つの目標に向かって子どもたちが練習しているので、見ている側も、子どもたちに伝わっているなと感じます。
私も実際に伝えたいことを1つに絞ってやってみると、15分の中で、子どもたちに伝えたことの「できた!」が生まれました。その1つの「できた!」が1年間40回の授業で、積み重なると「たくさんのできた!」に変わるんだ!と実感しました。
最終的な目標を達成するために、1つ1つを達成していって、子どもたちに「たくさんのできた!」を体験してほしいと思いました。
*常に最善を尽くす
・最善を尽くさないときに最も被害をこうむるのは、ほかならぬあなた自身だ。人間は習慣の生き物である。人を二種類に分けると、最善を尽くそうと努力する習慣が身についているか、何をするにもいい加減に済ませてしまうことが習慣になっているか、どちらかだ。
いずれにせよ、習慣はそう簡単に変えることはできない。今日は手抜きをしても、明日は最善を尽くせばいいと考えるのは甘い。そんなことはできないのである。最善を尽くすのは常に今日であるべきなのだ。
最善を尽くすことによってあなた自身が成長することを忘れてはいけない。
同じ1時間でも最善を尽くして練習をしたA君といい加減に1時間を過ごしたB君では1年後には大きな差になって結果が現れると思います。
人は辛い時、苦しい時、気持ちが乗らない時など、力を抜いてしまったり、今日はいいやという考え方になってしまうことがあります。そのような日があることが悪いのではなく、そのような日に今できることを全力でやることが大事だと思います。毎日毎日うまくいく日ばかりではないと思うので、9回目のテーマのように「全力で頑張る」。
自分が今できることを全力でやれば意味のある1時間に変わるのではないかと思います。
*運を引き寄せる
・「運」は誤解されがちな概念である。成功者は運がいいように見えるが、実際はポジティブな心の持ち方と粘り強さによって、自分の手で運をつくり出しているのだ。
オリンピック選手について考えてみよう。彼らは運がいいから成功したのではない。毎日、何時間も厳しいトレーニングを積んで、やっと非凡なレベルに到達したのだ。
運が良くて成功したように見える人がいるというのは事実である。彼らはタイミングよくいい場所にいるように見える。しかし、彼らは「自分は必ず成功する」という前向きな姿勢を常に持っていたからこそ、チャンスを引き寄せたのだ。
ネガティブな人は「どうせダメに決まっている」「やってもムダだ」と思い込んでいるから、チャンスが訪れているにもかかわらずそれを逃してしまうのである。
ネガティブな人は運のよしあしを言い訳に使っている。彼らは努力せず、自分の失敗を直視するのが嫌うあまり、「他の人たちが成功したのは運がいいからだ」と考える。
教室でも同じだと思いました。必ず成功する!とか、できないと思ったらやってやる!のテーマのように、プラスの考えを持つことで成功への道が広がるのだと思います。
どれだけ1時間の教室の中でプラスの言葉を子どもたちに伝えられるか、子どもたちの無限の可能性を広げるためにも、これからもプラスの言葉をたくさん使っていきたいと思います!
*ポジティブに考える習慣をつける
・もしあなたがネガティブになりがちなのだとしたら、どうしたらポジティブになれるだろうか。ポジティブな人はポジティブに考えられるよう自分の心を律している。毎日、心の中で思うことが、あなたの心の持ち方を決定する。したがって、あなたは心の中で思うことを、ポジティブになる方向にコントロールする必要があるのだ。
ポジティブな人はエネルギッシュだから、そういう人にエネルギーをもらうといい。自分の心の持ち方をポジティブにすることは、人生で最も重要な決意のひとつである。
自信がないと思うことがあると思うが、著者が言っていた、ポジティブな人はエネルギッシュだから、そういう人にエネルギーをもらうといいというように、私たちが子どもたちの笑顔でパワーをもらうように、私たちは子どもたちにプラスになる言葉をたくさん伝えていき、子どもたちがポジティブな考え方をできるようにしていきたいと思いました。
*自信をつける
・自信をつけるためのテクニックをいくつか紹介しよう。まず、心の中で「私は自信がない」と独り言を言ってはいけない。ネガティブなことを言うと、ますます自信がなくなるからだ。
自信のなさは恐怖心と関係があることが多い。目標を達成したいのだが、成功するかどうか自信が持てず、周囲の人に批判されるかもしれないことを心配しているのがそうだ。そういう状況で自信をつける唯一の方法は、自分が恐れている状況を直視して行動を起こすことである。恐怖心を乗り越えて行動を起こせば、気分が良くなって自信がつく。
行動を起こせば起こすほど、ますますいい結果が出る。いい結果が出れば出るほど、ますます自信がつく。
ほとんどの人は恐怖心のためにおじけづいて行動を起こそうとしない。その結果、ますます自信を失ってしまうのだ。
自信をつけるもうひとつの方法は、新しい状況に対して、できるかぎり準備をすることである。たとえばスピーチを依頼されたら、本番に備えてスピーチの練習をできるだけたくさんしておくといい。リハーサルを十分しておけば自信がつく。
成功者も新しい試練に直面した時に恐怖心を抱くが、失敗者と違うのは、恐怖心を乗り越えて行動を起こすことだ。
行動を起こせば自信がついて目標を達成しやすくなるのである。
7回目のテーマで「新しいことは挑戦する!」とあります。
何か新しいことをする時、チャレンジする時は、恐怖心、不安などマイナスなことを多く考えてしまいがちだと思います。しかしその挑戦をして、たとえ失敗したとしても成功した時に自信に変わると思います。
自信をたくさんつけるためにも、苦手なことや、やりたくないことでもたくさんのことにチャレンジして、子どもたちの自信につながればいいなと思います。
*ポジティブな言葉を使う
・自己啓発書は、日ごろ使っている言葉の重要性を力説する。それはなぜか。言葉は、たいへん強い力を持っているからだ。
あなたが日頃使っている言葉は信念を強化し、やがてそれが現実をつくり出す。あなたの心はあなたが自分に言い聞かせていることをすべて聞いて、それと一致する結果をもたらす作業に専念するのである。
「私は一文無しで、苦しい」と何度も言えば、あなたはそのとおりの環境に身をおくことになる。あなたの心はお金がない状況をつくり出そうとするからだ。
成功者は自分に対しても周囲の人に対しても、いつもポジティブな言葉を使う。
仕事で成功したいなら、世の中にチャンスがいくらでもころがっているような話をし、そのチャンスをつかむ方法を考えるべきだ。そうすれば、実際にチャンスをつかみ、ますます大きな成功をおさめることができる。
私生活が充実している人は、ポジティブな言葉を使う。それに対し、たとえば恋愛がうまくいかない人は、「いい相手が見つからない」と愚痴をこぼす。
その結果、皮肉なことに、いい相手が見つからないという現実をつくり出しているのだ。
このように言葉は非常に強い力を持っている。自分が日ごろ使っている言葉を軽んじてはいけない。言葉が現実をつくり出すという認識に立って言葉を使うようにしよう。
豊かさ、繁栄、希望、愛、チャンスを強調する言葉を使えば、やがてあなたの心はそういう現実をつくり出すはずだ。
先日、コミュニケーションの講座を受けた時に、言葉を使わずに相手に伝えるというジェスチャーゲームのようなものをしました。言葉では伝わることが言葉を使わずに伝えると、相手になかなか伝わらず、
「言葉ってすごいな」と強く感じました。
ただ伝えるだけでなく、感情を込めたり、言葉に強弱をつけることで、さらに相手への伝わり方に変化が生まれます。
教室でも「膝が伸びてないよ」ではなく、ポジティブな言葉に置き換えて伝えるようにしていますが、マイナスで伝えてしまうこともあるので、子どもたちにプラスになるようにもっと考えていきたいと思いました。
著者の文章と本を読んで感じたことをまとめてみました。この本で言われていることは教室のテーマで言っていることがたくさんでした。
・失敗を歓迎する→失敗しても下を向かない
・最善を尽くす→全力で頑張る
・運を引き寄せる→できないと思ったらやってやる!
・ポジティブに考える習慣→プラスの言葉
・自信をつける→新しいことは挑戦する
のように考えられると思います。
体操の技術や基本を伝えるのも指導者の役割ですが、それ以外にも人として伝えなければならないことがたくさんあります。
まずは私自身がポジティブな考え方に変えていきたいと思いました。失敗しても前向きに考え、たくさんのチャレンジをしていきたいです。私がポジティブになり、子どもたちもポジティブな方向に進めるようにしていきたいと思いました。
うまくいかなければ同じことを繰り返しても先には進めないと思うので、成功に近づけるよう、考え方を変えてみたり、別の方法を考えることで新たな発見があったり、成功したりと、成長につながると思います。
これからも子どもたちと共に成長していきたいと思います!