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スタッフブログ

2010.10.30
『フル・エンゲージメント-1』
ジム・レーヤー博士をご存知でしょうか。



スポーツ選手がプレッシャーの中で実力を最大限に発揮するにはどうすればいいかという研究を続け、数々のプロスポーツ選手を成功に導いたスポーツ心理学の権威です。
現在はフロリダ州オーランドにて、ジュニアのテニス選手育成とともに、ビジネス界などを対象に「コーポレート・アスリート」というプログラムを提供されています。

私は昨年、一昨年と現地に行き、このプログラムを受けることができました。血液検査、体脂肪検査に始まり、自分自身の自己評価と職場や家族の評価の違いが、現実の自分のもつギャップを見つめさせてくれる深い時間になりました。自分のミッションを考えたり、現実を知ったり、自己探求につながり、このプログラムを経験できたことは私の人生に大きな影響を与えてくれました。その中でフル・エンゲージメントという言葉がありました。パフォーマンスを引き出すのはエネルギーであり、人が最大のパフォーマンスを出すには4つのエネルギーすべてが欠けてはいけないという考えです。
現在、スポーツを頑張っている選手にも、ビジネスマンにも、主婦にも、他分野を目指す人にも、あらゆる人に問うことができます。
今回と次回の私セオのブログでは、ジム・レーヤー博士の『4つのエネルギー管理術』という本をご紹介したいと思います。


■すぐれたパフォーマンスを引き出す鍵は「時間」ではなく、「エネルギー」にある。

一日は二四時間と決まっているが、使えるエネルギーの質と量に決まりはない。エネルギーは人にとって最も大切な資源だ。自分のエネルギーの状態を自分で積極的にコントロールできるようになれば、人はより前向きに、より生産的になれる。エネルギーの状態の悪さを他人のせいにしたり、周囲の環境のせいにしていると、エネルギー状態はどんどん悪くなり、いよいよ実力を発揮できなくなる。

■エネルギーには肉体面、情動面、頭脳面、精神面の四種類がある。

フル・エンゲージメントには四種類のエネルギーがある。それは肉体面のエネルギー、情動面のエネルギー、頭脳面のエネルギー、精神面のエネルギーであり、四つは互いに密接に関連している。
フル・エンゲージメントは、朝は意欲に燃えて出社し、夕方には同じく幸せな気持ちで家庭を目指せること、そして仕事と家庭の間にはっきりした境界線を引くことのできる状態を指す。フル・エンゲージメントとは、対象が何であれ(難しいやりがいのある仕事に取り組む時でも、プロジェクトに関わるメンバーをまとめるときでも、愛する人と一緒の時間を過ごすときでも、単に遊ぶときでも)夢中で没頭できることを意味する。つまり、フル・エンゲージメントとは、私たちの今の生き方を根本的に変えることなのである。

■ストレスは人生の敵ではない。むしろ、成長の鍵である。

情動面、頭脳面、精神面のエネルギー量は、肉体のエネルギー量を増やすときとまったく同じ方法で増やすことができる。
筋肉に普段通りの負荷しか与えないのでは、いつまでたっても筋肉は強くならない。むしろ、年齢とともに筋力は落ちていく。それと同じように、私たちがあらゆる面における筋肉をなかなか強くできないのは、ちょっとつらさを感じただけでも、あわてて負荷をかけるのをやめてしまう人が多いからである。だが、あらゆる面において、自分が不快と感じるほどのストレスがかかるのは、そのあとに適切な回復の機会を持つ限り、成長できるチャンスなのである。

■ボジティブな儀式とは、自分が大切だと思う価値基準に裏打ちされ、時間の経過とともに習慣になった行動をいう。

人は習慣の生き物だ。私たちが日頃やっていることのほとんどは、自動的に、無意識のうちに行われているものだ。何かを変えようとするときに困るのは、意識してする努力はそれほど長続きしないということである。意志と自制心は、私たちが思っているよりずっと限られた資源である。習慣になっていることだからこそ、私たちは続けていけるのである。
ポジティブな儀式を作ることは、フル・エンゲージメントを目指して効果的なエネルギー管理をするうえで、一番役に立つ方法なのである。
                       (『4つのエネルギー管理術』より)



フル・エンゲージメントというとピンとこないかもしれません。私は‘物事に向き合うときの力の注ぎ方’と自分なりに解釈し、ガソリンが常に満タンの車を想像しました。昔の私は外でガソリンをまき散らしながら走り回り、家に戻るとガス欠状態の自分です。
そして、儀式と聞くとちょっと宗教的なイメージをもってしまいますが、‘日常生活で苦にせず当たり前にすること’であり、歯を磨くとか、化粧水をつける、男性であればひげを剃るなど。現地ではフル・エンゲージメントのための食事、運動、睡眠の指導もありました。実際、私はどうなりたいのか・・どうしたいのか、自分にとって大切なものは何か。そう考えると日々の生活、今の生き方に疑問を持ち、変える必要がある。

エネルギーのある人は魅力的です。
知識を増やし、ポジティブな儀式を増やすことで今一歩前に進めるかもしれません。
ではまた次回、私のブログでこの本についてもう少し触れたいと思います。

瀬尾真美