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スタッフブログ

2024.06.04
『「静かな人」の戦略書 騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法』
NHK杯が終わりパリオリンピックの日本代表が決まりました。今回はたくさんの複雑な心境の中で試合を見守りました。この試合で感じた自分の中にある色々な感情を整理して次の準備をしたいと思いました。

さて、今回は『静かな人の戦略書』という本を読みました。
この本は内向型人間が外向型ビジネス社会で生き抜く方法について書かれています。現在の社会では、内向型は外向型に比べて劣っているかのように誤解をされることが多いです。そして、この誤解が内向型の人自身を追い詰め、自分ではない何者にならなければいけないかのように思わせる原因になっています。しかし内向型の人間が本当に大切なことは、自分を知り、自分を正しく評価し、自分の強みを活かすことだと言います。
内向型の特徴は「一人で過ごすことで元気を取り戻す。注目の的になるのを避ける。あらゆる側面を考慮してから行動に出る。プライバシーを大切にし、個人的な話は少数の人にしか明かさない。話すより聞く方が多い。外的刺激をあまり必要としない。問題についてじっくり考えてから反応し、ゆったりしたペースを好む。広く浅くよりも深く狭く。些細なことが気になる。文字のコミュニケーションを好む。一人でする仕事が好きで向いている。用心深く慎重に言葉を選ぶ。細かい部分に注意する。意思決定プロセスが長期かつ複雑でも集中を維持できる。」

外向型の特徴は「人との交流によって元気を取り戻す。注目の的になりたがる。考えながら行動する。個人的な話を気軽にシェアする。聞くよりも話すほうが多い。飽きっぽく外的刺激が必要。即座に反応し、早いペースを好む。深く狭くより広く浅く。気が散りやすい。口頭のコミュニケーションを好む。グループで働くのが好き。思ったことをすぐに口にし、力強く、ドラマチックに自分自身を表現する。よくカリスマ性があると言われる。単純で扱いやすい情報を好む。意思決定プロセスが長期かつ複雑になると、うんざりして忍耐力を失う。」

私は典型的な内向型の人間です。一人の時間が好きで、目立つことが苦手です。体操の指導は好きですが、人との関わりや会話は苦手です。色々な役割の中には、自分の得意とする分野と自分の不得意とする分野が存在します。好きなことを仕事にすることはとても幸せなことですが、自分の得意なことばかりをやり続ける仕事は現実には存在せず、得意不得意が混合します。自分を過小評価せず、周りの声に流されず、自分の特徴を知り、自分の弱点をカバーする方法を身につけ、外向型にはない強みを伸ばすことができれば、深い思考力と強い存在で信頼を得ながら平和的に成功の道を歩むことが可能になると思います。

□エネルギーのベクトルが内側に向いている
エネルギーのベクトルは自分の内面に向いているため内省的で自分自身に対して厳しい判断を下すこともあるので、自分を過小評価する傾向が顕著である。そのため自分を表現することに抵抗を感じやすい傾向もある。また人と交流する時や、発表する時などエネルギーのベクトルを外側に向けることで大きくエネルギーを消耗する。パワー不足になり積極的に攻め込んでくる外向型の人に押されるとおとなしく自己主張が弱い性格と判断されやすい。
□想定外に弱い
即座に反応することが苦手で、想定外に弱く、即興で対応しなければならない状況では持ち前の冷静さと深い思考力を失う傾向がある。これは脳内の神経伝達物質系からも明らかで内向型は思考する際、長期記憶に頼る思考が顕著であり、アクセスをして記憶を引き出すため短期記憶よりも時間も手間もかかる。そのため内向型の人は思考に時間がかかるだけでなく思考を言葉にして発するのもスピーディにはできない。無理やり思考のスピードを上げようとすると脳が過負荷状態に陥り、一時的に思考停止状態に陥る恐れもある。即断即決即答がよしとされる社会では愚鈍で知性が低いかのような誤解を生むこともある。しかし内向型の脳内では正確性が高い長期記憶にアクセスし、より正しい決断を下そうとしているに過ぎない。
□深い思考が得意
記憶の深い層まで意識を向けて思考するため時間がかかりエネルギーも消費する。即答できないからと言って内向型に評価を下すのは危険である。目先の華やかさに惑わされ本質的な部分の誤りに気づかなければ組織の存続に関わる重大なミスを犯すこともある。また内向型の人自身が自らを愚鈍であると認識し自らの殻に引きこもってしまうのも社会にとっては大きな損失になる。
□長期戦に強い
内向型の脳はじっくり冷静に思考することに長けている。また傾聴力にも優れているので深く人の話を聞くことが得意。静かに確実に相手の心を掴むことができる長所を持っておりマネジメントでも高い成果を発揮する。強い自己主張はしないものの仲間を尊重し、仲間の思いを取りまとめながら導いていくスキルはリーダーシップを求められるシーンに置いて欠かせないスキルである。

内向型にとって大事な準備とは
1.過小評価しない(最大の敵は自分自身、内省し過ぎて自分の価値を低く見積もらない)
2.環境を整える(入念な準備、行かないという選択、具体的な目標、安心スペースの確保)
3.味方を作る(信頼関係を築く、周囲の人々との良好な関係が必要)
4.別人になろうとしない(外向型であるように振る舞う必要はない)
5.バックハンドで戦う(内向型特有の強みに磨きをかけていくことが大切)

私に必要なことは、整理をすることと入念な準備だと思います。そのために一人で考える時間の確保と自分を保てる時間の確保だと思いました。出会いと環境に感謝しながら自分のできることに目を向けて頑張りたいと思います。

米田真美