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スタッフブログ

2013.12.24
『後方ブリッチ』
 皆さんこんにちは!今回のスタッフブログは久保田和貴です!
 いよいよ今年も終わりに近づいてきました。皆さんはどんな2013年をお過ごしになられたでしょうか。僕は、最近よくこの1年を振り返ってみるのですが…。社会人一年目、本当に毎日が必死すぎて、あっという間という表現よりもあっという間に毎日がバタバタ過ぎていったという感じです。そして、反省、反省の毎日でしたね。まだまだ、一人間としても未熟なので、これからも精進していきたいと思います。
 
 さて、今回のスタッフブログは「後方ブリッチ」です。はやみ先生が前回書かれた「前方ブリッチ」の反対バージョンですね。教室でも、ウォーミングアップの一環として、毎回行っていますね。今回も僕なりに、成功ポイント・失敗ポイント共にまとめてみましたので、是非ご覧ください。

まずは、成功ポイントです。
①「手はバンザイ」
②「後ろを見にいく・ゆっくり倒れる」
③「手を着くときにマットを見る」
④「手と足を近づけて、片足でキック」
⑤「立つとき手は前」

次に、失敗ポイントです。
①「腕が曲がっている」
②「後ろを見ていない・早く倒れる」
③「手を着くときマットを見ていない」
④「両足でキックする」
以上のポイントを、写真を交えて説明していきます。

 まずは成功ポイント①「手はバンザイ」の状態と、失敗ポイント①「腕が曲がっている」の状態を同時に説明していきます。ここで説明するポイントは、後方ブリッチを行う際の、スタートの立ち姿勢となるので、大切です。こちらの写真をご覧ください。



この状態が、見ての通り手をバンザイしている状態です。反対に、失敗ポイント①でもある、「腕が曲がっている」状態がこちらとなります。



この状態が、見ての通り腕が曲がっている状態です。基本的にブリッチというものは、腕がしっかり伸びて、頭が地面に着いていない状態が理想的です。腕が曲がっていると、ブリッチ時に頭が地面に着いてしまいます。つまり、上の写真のように腕が曲がっている状態で、そのまま後ろに倒れていくと…。手を着いたときに、同時に頭が地面に着く可能性は大です。そうなれば、ブリッチの理想的な形にはなりません。そうならないためにも、後方ブリッチのスタートである立ち姿勢は、まず手はバンザイ。しっかりと腕に力をいれ、腕をピンッと伸ばしておきましょう。
 あくまでも、今説明したやり方は僕なりのポイントです。他のやり方もここで紹介したいと思います。
 
 まず、「膝、肘を曲げて後ろに倒れていくやり方」







このやり方は、腰や肩関節が固くて、後ろに反れない子におすすめです。腰が固い子に、いくら「おへそを前に出すように(反るように)」と言っても、難しい事だと思います。ですが、このやり方でやれば、膝をしっかり曲げることにより、多少反りやすい体勢が作れますし、膝を曲げる分地面が近づくので、ブリッジの姿勢にもっていきやすくなります。また、肘を曲げることで、肩関節が固い子でも、肩関節の可動範囲が多少広がるので後ろに手を着きやすくなりますし、写真のように、マットに手が届く寸前で手を伸ばしにいけば良いので、上から手を伸ばして倒れていくよりも恐怖心が和らぐと思います。肩関節が固いとどうしても、手を後ろにもっていこうとしても脇が開く角度に限界があると思うので、肩関節が固い子は肘を曲げて行いましょう。

 次は、「腰を持って後ろに倒れていくやり方」







このやり方も、腰が固い子におすすめです。前後屈の運動動作と同じです。後屈をする際には腰を持ちますよね。その動作で、後ろを見にいくのです。下のマットが見えたら、写真のように手を伸ばして着きにいけば、ブリッジの姿勢まで完成です。

 次に「腕を前で組むやり方」







これは、生徒の中のある子が教室中に行っていたやり方です。このやり方は、肩関節が固い子におすすめかもしれません。手を上に上げる動作が入っていないため、肩の柔らかい・固い、が関係ありません。また、先ほど紹介した「腰を持って後ろに倒れていくやり方」の方法に似ているかもしれません。後屈をするように体を反らせ、後ろを見にいく→下のマットが見えたら手を伸ばして着きにいく、この動作です。
このように、始めの立った姿勢から、後ろに倒れてブリッジの姿勢にもっていくまでのやり方は、いろいろあります。人それぞれやりやすいやり方があると思うので、今紹介したやり方でもいいですし、独自にやりやすいやり方がある場合でも、なんでもやってみてください。
 
 次に、成功ポイント②「後ろを見にいく・ゆっくり倒れる」を説明していきます。後方ブリッチなので、当然後ろに倒れていきます。ポイントの通り、倒れていく際は、後ろをしっかり見にいってください。その状態が次の写真の状態となります。



この状態ですね。しっかりと顔を上げて、後ろを見にいっているのが分かると思います。
反対に、失敗ポイント②である「後ろを見ていない・早く倒れる」の状態が、次の写真の状態となります。



この状態が、後ろを見ていない状態です。この状態で後ろに倒れていくと、視界はおそらく天井しか見えていないでしょう。そうなれば、自分がどのくらい後ろに倒れているかが分からず、いつ手が地面に着くのかも分かりません。それほど怖いものはありませんし、自分の体がどの状態にあるのか、ということがまず「視界」で理解出来ていなければ、それは当然失敗にも繋がります。成功ポイント②の写真のように、しっかりと後ろを見にいくことで、自分の体がどの状態なのか、あとどれくらいで地面に手が届くのか、ということが「視界」で理解出来ます。なので、後ろに倒れる際はしっかり後ろを見にいってください。
あと、「ゆっくり倒れる」のポイントとして、まず足を肩幅より広めに開いてください。そうすることで、後ろに倒れる際、両足にしっかりと体重が乗りやすくなります。つまり、後ろに倒れていく過程で、姿勢が崩れかけても踏ん張りやすくなります。一番の理想は足を閉じて行うことなのですが、さすがに最初からそれを行うことは難しいので、まずはしっかりと足を開いた状態でやっていきましょう。出来てきたら、足の開く幅をどんどん狭くして挑戦していってください。そして、ゆっくり倒れるポイントとしてもう一つ大切なのが、「おへそを前に出すようにして」倒れていくことです。ただ後ろに倒れていこうとするよりも、おへそを前に前に出すように(お腹が反るような状態に)して倒れていけば、両足にもより体重が乗りやすくなり、倒れやすくなります。そして、手を着く頃にはきれいなブリッチの形へと繋がっていきます。しかしこのおへそを前に出す(反る)状態も、しっかりと顔を上げて後ろを見にいくことで可能となる動作です。失敗ポイント②の写真のように、後ろを見にいっていない状態では、顔が上がっていない状態になります。顔が上に上がっていないと、上半身自体がある程度、後ろに反ろうと思っても反れないようにロックされてしまいます。そのまま倒れていくと、体重も両足にしっかり乗らないので、ゆっくり倒れるどころか、超高速で頭から地面に墜落していきます。なので、先ほど説明した「後ろを見にいく」という動作は、「ゆっくり倒れる」という動作にも直結することなので、後方ブリッチを行う際は「後ろを見にいく・ゆっくり倒れる」を実践していきましょう。

 次に成功ポイント③「手を着くときにマットを見る」を説明していきます。次の写真をご覧ください。



この状態がマットを見ている状態ですね。反対に失敗ポイント③「手を着くときマットを見ていない」状態がこちらです。



この状態が、手を着いたときにマットを見ていない状態です。2つの写真を見比べても一目瞭然ですが、マットを見ていないと頭が地面に着いてしまいます。初めの立った姿勢から、後ろに倒れていき、最後に手を着きブリッチの姿勢になるとき、どうしても反射的に頭を入れてしまう(上げていた顔を元に戻してしまう)子が、多くいます。後ろに倒れていく際に、段々と地面が近づくので、怖くなって頭を入れてしまうことがこういった失敗ポイント③のような状態に繋がります。ですが、後ろに倒れてからマットに手を着くまで、マットを見続けていないと、結果的にブリッチ時に地面に頭が着いてしまうので、勇気を出してマットを(後ろを)見続けて手を着きにいってください。ここまでが後方ブリッチの前半の運動となります。
 
 次に、成功ポイント④「手と足を近づけて、片足でキック」を説明していきます。ここからは、後方ブリッチの後半の運動となります。ブリッチの状態から足で後ろへキックをして、倒立位を経過しながら再び立ち姿勢へと、体をひっくり返すような運動になります。後ろを見てゆっくり倒れて、手を着いてブリッチの姿勢まで辿り着いたら、次はブリッチの姿勢で手と足を近づけます。写真で見比べてみましょう。



この状態から…



手と足を近づけて、この状態までもっていきます。手と足が近い状態の方が、ブリッチの状態での体重移動がしやすくなります。つまりブリッチの状態で、片手を浮かせたり、片足を上げたり、そういった動作が自由自在にコントロールしやすくなるということです。この後にブリッチの状態からキックする動作が入ってくるため、この手と足を近づける動作は大切です。手と足を近づけたら、次はキックです。キックで一気に倒立位までもっていきます。キックは、片足でキックします。よく、両足でキックをする子がいます。次の写真のような状態です。



これが失敗ポイント④でもある、「両足でキックする」状態です。このように、両足でキックをしても倒立位まで上がらないことはないですが、両足でキックして倒立位までもっていくことは、かなり腰が柔らかいか、後方ブリッチが上達した子でないと難しいです。なので、次の写真のように片足でキックしてください。



このように片足でキックをします。なお、キックをする際は、サッカーボールをキックするようにイメージしてキックしてください。片足でキックをすることは、感覚的にもつかみづらいので、「サッカーボールはどっちの足でキックするの?」と聞き、「サッカーボールをキックする足でボールをキックするようにやってごらん。」と言ってあげると、子どもたちにも感覚的に伝わりやすいと思います。とにかく強いキックを心がけてください。強くキックをすればするほど、下半身は上昇していきます。なお、キックする際もずっとマットを見続けていてください。マットを見ずにキックをすると…



このような状態になります。先ほども説明しましたが、顔が上がっていないと、上半身がある程度ロックされてしまい、体を反らせた状態が作れないので、いくらキックをしても体が後ろにひっくり返りません。しっかり反った状態があるからこそ、キックで下半身が上昇して、体が上手くひっくり返っていきます。なので、しっかりマットを見てください。
 
 最後に成功ポイント⑤「立つとき手は前」の説明をします。この動作は、後方ブリッチの最後のまとめとなる決めポーズになります。ここでの説明は簡単なことです。まずはキックをしてから最後の決めポーズまでの流れを写真でご覧ください。







この流れで完成、最後の決めポーズに辿り着きます。最後は足をチョキ、手を前にして決めると、体操選手のようにかっこよく決まるので、是非実践してください。
 
 以上が、後方ブリッチの完成までの流れとなります。再度、最初から最後までの流れを写真でご覧ください。















以上となります。
 
 また、ブリッチからキックをする後半の運動ですが、キックがなかなか上まで上がってこないことが、最初はほとんどだと思います。そこで、キックが上に上がってきやすくなるために、また、キックの感覚をつけるという意味での練習方法を紹介します。次の写真をご覧ください。



このように、足だけを少し高い位置に乗せます。この写真では、ウレタンマットに足を乗せていますが、ご家庭にある敷き布団やマットレスなど、柔らかくて段差になるものなら何でも構いません。足を高い位置に乗せることで、キックがしやすくなります。また、キックの感覚もつかみやすくなります。この状態から…









というように、完成までの流れの練習になるので、自宅でも是非実践してみてください(くれぐれもケガのないように、周りにも柔らかい素材のマット等、敷いておいてください!)。

 以上が、僕なりにまとめた、後方ブリッチ完成までの流れです。特に、後半のキックからの運動は、難しく、日々の努力が必要になってきます。それでも「最後まで諦めずに」頑張りましょう!!

久保田