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スタッフブログ

2011.05.27
『人の話を聞く』
みなさんこんにちは。
今回は、前回のスタッフブログで紹介した、10個の教室テーマの2番目である「人の話を聞く」について、書いていきたいと思っています。

「人の話を聞く」という力は、何かに挑戦するとき、何かを習得するとき、自分自身を成長させるための力として、重要なカギを握っています。


大人になっても人の話を聞くということは、なかなか簡単なことではありません。
・自分の意見がある
・自分のペースを乱されたくない
・そもそもその人には言われたくない
・見当違いな意見は聞きたくない
・自分が正しいと思っている
など、理由は様々ですね。

例えば、人からのアドバイスで、
「その左手に持っているグラスを右手で持ってみたらどう?」
と言われるとします。
その時の人の反応として簡単に3つ挙げてみましょう。
1、左手のグラスを置いて右手で持ってみる。
2、「右手は持ちにくいんです」などと理由を言って、左手で持ったまま。
3、「わかりました」と左手にグラスを持ったまま、別のグラスを右手に持つ。
きっとどれも経験したことがあると思います。
自分の意見や考えがあればあるほど、人の話をまっさらな状態で聞き入れることは難しいでしょう。
2番や3番ではなく、どんなことも言われたことを素直に聞ける自分でいたいですよね。
いろんな人に教えてもらえる、教えられ上手になることも必要だと思うのです。

~人の話を聞くことによる成功体験を積む~
人の話を聞くということは、どんなことでも積極的に、自分の成長につなげようと意識しているからこそ出来ることで、そのためには「自分次第でどんな話(アドバイスなど)も、自分にとって素晴らしい話になる」ということを体験し、学んでいくことが大切なのかもしれませんね。

僕自身は、体操を通じて体験することができました。
ある時、あまり信用していない先生からアドバイスをされました。
自分の方が、先生よりも技術を知っていると思っている当時の僕にとっては、
「どうせ間違ったこと言ってるけど、ちょっとやってみるか。。」
程度で先生の話を聞いてみました。
実際に、言われたアドバイスが正しかったかどうかは別にして、その時に、
「ん?もしかしたらこんなやり方もあるかも!」
と、自分の考え方に新しい道がパッと生まれました。
その時に、人の言うことを聞くということは、自分だけの小さな考え方の幅を大きく広げてくれるんだと、「人の話を聞く」ことの大切さにとても納得する瞬間をむかえました。それ以来、どんなことでも、言われたことは‘聞いてみる’‘やってみる’ようにしています。
『人の話しが自分を広げてくれる』と大きな学びを得た体験でした。

子どもたちにも自分と同じように、「人の話を聞く」ということから、多くの成功体験をしてほしいと思っています。それが後に、人の話に興味を持って聞くことにつながることと信じています。


最後に、『AERA with Baby』の6月号に‘絵本の読み聞かせ’に関して書かれてあり、今回のテーマにも関係があるので紹介させていただきます。

聞く力を育てるには、絵本の読み聞かせが大切だそうです。
話を頭の中で想像しながら聞くので‘聞く力や言葉からイメージする力が育つ’ということです。
実際に、脳の研究でも絵本の読み聞かせの際には、文章を読んだり聞いたりするときに活動する前頭連合野に変化はなく、嬉しい、楽しい、悲しいといった心の動きと関係のある、大脳辺縁系という部分が活動するそうです。
人の話を聞きながら、「楽しそうだな~」「面白そうだな~」「そうやったら出来るんだ~」などと、想像しながら聞くことで人は話を集中して聞くのですね。
だから、分からないことは想像しづらく、聞けないということなのかもしれません。

絵本は、どんなときでも、何冊でも、何歳でも(フィンランドでは、13歳まで読み聞かせをしようという運動をしているそうです)楽しみながら行えばよいそうです。
是非、まだ「絵本の読み聞かせをしていない」という方!
子どもとの時間をとって読んであげて下さい。


『想像する力』『イメージする力』
を育てることが‘人の話を聞く’ことのできる子につながるということ。
これらの力は、体操教室で体得してもらえることなので今後意識していきたいと思います。

「人の話を聞く」ということの大切さから、最後は「想像する力」「イメージする力」が大切だということを書かせていただきました。
大人も子どもも大切なことは一緒ですね。自分も子どもたちや、たくさんの人の話を聞いて、自分自身を広げていきたいと思っています。

そして、引き続き「人の話を聞く」ことの大切さを伝えていきたいと思います。

米田功