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スタッフブログ

2011.06.10
『ストローク』

暑くなりました。
今週末は6月11(土).12日(日)と代々木第一体育館でNHK杯が行われますね。
NHK杯とは、体操の日本一を決めると共に、JAPANCUPや世界選手権など、日本代表選手を決定する最終選考大会です。

「東京に来て良かったな」と思う1つに色々なエンターティメントに触れる機会が増えたということがあります。舞台やミュージカル、スポーツ観戦など、自分の興味のある分野から今まで興味のなかった分野まで、少し足を運ぶことで視野が広がります。
「人が頑張っている姿はスゴイ・・人が作り出すものはスゴイ・・」毎回感動です。

10月には東京で体操の世界選手権が行われます。世界選手権は体操競技の団体、個人、種目別の世界一を決める大会です。今年は2012年のロンドンオリンピックの前年となるために、各国その予選会を兼ねている大会でもあります。
是非、皆さんもこの機会に体操の大会を観に行ってみてはどうでしょうか。
目の前で観る体操競技は躍動感があり、きっとテレビで見るよりドキドキすると思います。もちろん、今年も米田先生が解説をされる予定だと思います・・テレビも是非見て下さい!


さて、今回は『ストローク』について書きたいと思います。

皆さんはストロークという言葉をご存知でしょうか。辞書でストロークを調べると「なでる、さする」という意味が書いてありますが、「相手の存在や価値を認めるような様々な刺激」の事をストロークといいます。肯定、否定を表現や伝達する言動のひとつです。

ストロークには肯定的なストローク(プラスのストローク)と否定的なストローク(マイナスのストローク)があります。前回、交流分析の一つ「はい、捕まえたぞ」というゲームについて書きましたが、あれは否定的なストロークのやりとりの一種です。人は肯定的なストロークを求めるものです。しかし、それが得られない時には否定的なストロークでもいいから欲しいと思ってしまいます。それがゲームという形で、望まない方向に進んでしまうという場合があります。

肯定的なストローク(プラスのストローク)とは、相手を認めること。褒めること。感謝すること。好意を示すこと。伸ばすこと。受け入れること。尊重すること。ほほ笑むこと。肯定的なストロークが多いと、その先には、喜び、楽しみ、信じ、協力する力、など素晴らしい日々が待っているといいます。

否定的なストローク(マイナスのストローク)とは、相手を怒ること。悪口や陰口をたたくこと。不平不満を口にすること。愚痴をいうこと。無視すること。認めないこと。否定的なストロークが多いと、いじめ、嫉妬、敵対、けんか別れなど悲惨な日々が訪れやすいといいます。

自分は日々、肯定的なストロークを周りに送っているだろうか・・
自分自身に肯定的なストロークを送っているだろうか・・考えます。

私は会社の企業研修で初めてプラスのストロークという言葉を知りました。
その研修は、隣に座った知らない人の良い所を見つけて「~さんは~が素敵ですね」と5つ褒めるというプログラムでした。ポイントは「~さんは・・」と相手の名前を必ず言うこと、ネクタイやスーツといった服装(物)ではなく相手を褒めるということです。
‘相手を褒める’というのは簡単なようで、実はとても難しい事のように感じます。特に、普段人を褒め慣れていない自分にとって5つも褒めるということはとても難しい事でした。必死に相手の良い所を探し、必死に褒めた記憶があります。
しかし、初めて会った自分を知らない人に褒められるという行為は、自分にとってとても嬉しい事でした。
私は相手に言っていただいた嘘か本当かもわからない‘自分の素敵な所5つ’を手帳に書き、たまに見ては幸せな気分を味わっています。そして相手に言っていただいた「今日、あなたに会えて良かったわ」という言葉を忘れていません。これがプラスのストロークか・・と実感できる体験でした。

ストロークを与えたり、もらったりする手段には3つあるとあります。
■スキンシップによるストローク
 握手をする、ポンと肩をたたく、子どもを抱きしめる、軽く触るなど
■言語によるストローク
 褒める、励ます、話しかけるなど
■非言語によるストローク
 見つめる、うなずく、黙って聞くなど

子どもに対して「良くしたい、もっとできる」といった欲が、知らず知らずのうちに否定的なストロークばかり送ってしまう・・そんなこともたまにあるかと思います。いまいち上手くいかない時、自分の行動を見直す良い機会なのかもしれません。

米田功こども体操教室(江古田教室)では、保護者席から親御さんたちが非言語によるストロークを送ってくれています。親御さんが温かく見守る姿は、子どもに勇気とやる気を与えていると思います。
肯定的なストロークをたくさん受けて育った子どもは『肯定感』が高くなり、前向きな大人になっていくといいます。自分で自分に肯定的なストロークを送る力が身につき、自分を信じることができるからです。そういった大人に成長してくれるよう、たくさんの肯定的なストロークが飛び交う、そんな教室を日々目指していきたいです。

瀬尾真美